文科省教育課程実践協力校の倶知安高　映像活用し問題考える　１・２年の英語科授業公開

（学校 2021-10-12付）

ゴリラの動画を視聴して問題を解き要点をまとめた

　【小樽発】本年度、文部科学省の教育課程実践協力事業指定校の倶知安高校（西川勤校長）は７日、同校で英語科の２授業を公開した。文科省と道教委の職員がオンラインで参観する中、１年次の英語科では絶滅危惧種の動画を視聴して問題を解きながら要点をまとめる授業を展開した。

　同事業は、生徒が学習に取り組む様子の観察などを通じて学習指導上の様々な実践を客観的に検証。全国的な学力調査等と学習の実現状況を相補的にとらえることによって、教育課程の基準の改善・充実に必要となる情報の収集を行うことが目的。

　土生紘太郎教諭が２年次英語科、南佳織教諭とALT（外国語指導助手）のモーガン・クリスティンさんが１年次英語科「Lesson４　Gorillas　and　Humans」の授業を公開した。うち１年次の授業では「動物の状況を説明する映像を見て、要点を整理するとともに、感想について意見を交換し考えを深める」ことを目標とした。

　南教諭は単語帳の音読練習をさせたあと、絶滅危惧種に関する動画を示した。生徒は映像の内容を把握し、ワークシートの問題に解答。南教諭は「動画の絵をヒントにして、分かる言葉に注目して」と助言し、ALTとともに生徒の解答を支援した。

　答え合わせのあと、生徒同士で感想を交流。生徒たちは「人間ばかりが得をする社会は、ほかの生物が死んでしまう要因にもなる」「人間の行動が多くの動物の住む場所を壊しているので、自分にできることをやっていきたい」などと話していた。

　授業後は研究協議。国立教育政策研究所教育課程研究センター研究開発部の富髙雅代教育課程調査官は、「引き続き指導と評価の一体化の研究をお願いしたい。視覚映像の活用、ALTとのチーム・ティーチングなど工夫していたところがよかった」と講評した。

(学校 2021-10-12付)