溶接甲子園で見事入賞　釧工・齋藤さんと山下さん

（学校 2021-10-13付）

　【釧路発】釧路工業高校（金谷秀幸校長）電子機械科の生徒２人が、全国選抜高校生溶接技術競技会（溶接甲子園）で見事入賞を果たした。齋藤輝さん（２年）が３位相当の優良賞、山下輝仁さん（３年）が５位相当のＫＯＢＥＬＣＯ賞を受賞。初挑戦での好成績を喜ぶとともに「来年は優勝を目指したい」と新たな決意を燃やしている。

　溶接甲子園は、愛媛県新居浜市の官民で構成する実行委員会が主催。本年度で５回目の開催となるが、コロナ禍のため集合形式ではなく、課題作品を提出して審査を受けた。

　同校では、大会出場を目指す山下さん、齋藤さんのため、地元企業の（株）釧路製作所（釧路市、羽刕洋社長）に指導協力を要請。同社で５０年間、溶接に携わってきた大瀧邦夫さんが幾度となく学校に足を運び、２人を指導した。

　夏休み中も大瀧さんから技術を学び、本番に向けて準備を整えた２人は、溶接甲子園の被覆アーク溶接部門に出場。実行委員会から送られてきた厚さ９㍉㍍の鉄板２枚を２０分間で溶接する競技に挑んだ。作業の様子は映像に記録し、溶接した作品とともに提出した。

　審査の結果、全国３３人の出場生徒の中から、齋藤さんが優良賞、山下さんがＫＯＢＥＬＣＯ賞に選ばれた。齋藤さんは「仕上がりは少し粗かった気がする。来年は優勝を目指したい」、山下さんは「もう少しきれいにできたらと思う部分もあるが、結果には満足している」と受賞の喜びを語った。

　大瀧さんは「教えたことをしっかりと受け止めてくれた。こんなにいい成績を残してくれてすごく感謝している」と喜んでいた。

　山下さんは８月に開かれた高校生ものづくりコンテスト道ブロック大会の溶接競技部門で優勝。１１月１２・１３日に神奈川県で開かれる全国大会に出場することになっている。山下さんは「ミスしてもあきらめずに続ける大切さを学んできたので、全国大会でも生かしたい」と抱負を話している。

(学校 2021-10-13付)