函工高　創立１１０周年記念式典　さらなる発展の道を　伊藤校長　変化へ柔軟に

（学校 2021-10-20付）

生徒の参加人数を制限するなど規模を縮小した

　【函館発】函館工業高校（伊藤良平校長）の創立１１０周年記念式典が、１６日に同校で行われた。新型コロナウイルス感染拡大防止のため、人数制限など規模を縮小。全日制・定時制の生徒をはじめ、歴代の校長やＰＴＡ会長など約７００人が出席し、長年にわたって築き上げてきた伝統を振り返り、さらなる飛躍を期すことを誓った。

　同校は明治４４年に函館区立函館工業補習学校として開校。大正１１年に道立函館工業高校へと移管。戦後の学制改革による名称変更を経て、昭和２５年に全日制、定時制課程を有する現校名となった。卒業生は３万６０００人を超える。

　式典は新型コロナウイルス感染拡大防止のため規模を縮小。会場には全日制の３年生と定時制全生徒、来賓、教職員のみが参列し、全日制１・２年生は各学級からリモートで参加した。

　伊藤校長は、新型コロナウイルス感染症の流行や自然災害の発生などで世の中が混迷していると指摘した上で、「社会の変化に柔軟に対応できる力が必要とされる。校訓の自主・創造を胸に刻み、幾多の困難を乗り越えていかなければならない」と強調した。

　全日制ＰＴＡの柏倉正会長と野寺正樹協賛会長が祝辞を述べたあと、記念事業の概要を披露。また、伊藤校長が功労者に感謝状を贈呈した。

　続いて、在校生を代表し全日制の大宮合稀生徒会長と定時制の山口伸之生徒会長があいさつ。

　大宮会長は「多くの卒業生が産業界で素晴らしい功績を残していることが函館工業高校の誇り」と胸を張り、「コロナ禍で様々な活動の制限があるが、何事も努力を続け挑戦していきたい」と決意を新たにした。

　山口会長は「先生が生徒一人ひとりに手厚く指導してくれる」と感謝し、「伝統の力でつくる新未来に向け、大きな節目を迎えられたことに感謝と敬意を表する」と述べた。

(学校 2021-10-20付)