南幌中で感染症対策改善セミナー　移動する動線考慮を　道教委　札医大教授招き

（コロナウイルス関連 2021-11-11付）

校内を視察し、助言する髙橋教授

　【岩見沢発】道教委は８日、学校の感染症対策改善セミナーを南幌町立南幌中学校（小泉寧校長）で初開催した。札幌医科大学医学部感染制御・臨床検査医学講座の髙橋聡教授が校内を視察し、講話。動線を考慮した感染症対策の工夫など、専門的見地から助言した。

　セミナーは、学校における感染事例の発生やワクチン接種の状況などを踏まえ、今後の感染を防ぐ観点から道と連携して開始したもの。感染症対策の専門家が学校を訪問し、学校における感染症対策の改善点を整理・助言。実効性ある対策の強化を図ることがねらい。

　オンライン・集合形式で開催し、町内や近隣市町村の養護教諭、保健担当者など１１人が参加した。

　はじめに、髙橋教授が校舎内を視察。人が移動する動線を考慮した消毒液の配置、感染リスクを低減する座席の配置を助言したほか、固定電話使用後の手指消毒徹底などの対策を学校関係者に伝えた。

　続いて講話。学校の感染症対策が丁寧に行われていることを伝え、手洗いのタイミングや洗い方のポイント、マスク着用といった基本的な対策の意味と必要性、抗原検査の方法などを紹介した。

　このあとは質疑応答。参加した養護教諭からは、インフルエンザへの対応や教室備品における感染症対策について質問があった。

　小泉校長は「具体的な安全対策を助言していただき大変ありがたい。専門的見地から感染症対策の意味や効果を知ることができてとても参考になった」と話していた。

　道教委は今後、セミナーを小・中学校、高校、特別支援学校１０校で実施するほか、道立総合研究機構の職員を講師とした換気に関するセミナーも開催する。

(コロナウイルス関連 2021-11-11付)