文科省　高校新学習指導要領実施控え　情報科　教員採用を　現職教員の免許取得も促す

（国 2021-12-02付）

　文部科学省は各都道府県・指定都市教委に対し、高校の情報科担当教員の採用・配置の促進を求める通知を発出した。免許状保有者の計画的な採用、臨時免許状の授与、現職教員の同免許取得の促進を要請。研修用教材を掲載した特設ページを開設し、専門性向上に努めるよう求めた。

　令和４年度の高校新学習指導要領の本格実施に伴い、情報科では指導内容をより充実させた共通必履修科目の情報Iが新設となる。

　６年度実施の７年度大学入学共通テストから情報Iが出題されるなど、情報教育の中核となる情報科の専門性の向上が急務となっている。

　文科省の調査によると、２年度において、「高校の普通免許状情報を保有しているが情報科を担当していない教員」が約６０００人、「高校教諭臨時免許状（情報）の授与を受けたり、免許外教科担任の許可を受けたりした上で情報科を担当している教員」が約１２００人いることが分かった。

　このため文科省は、１１月２９日付で通知「高校情報科担当教員の専門性向上および採用・配置の促進、専門性の向上について」を各都道府県・指定都市教委に発出。高校教諭免許状「情報」保有者の計画的な採用とともに、臨時免許状や免許外教科担任の許可を受けた教員が担当している授業を「“情報”の教員免許状を保有する情報科担当外の教員」が担当できるよう配置の工夫を講じるほか、現職教員の情報の教員免許状取得を促進するよう要請した。

　併せて文科省は、ホームページに高校情報科に関する特設ページを開設。研修用教材等のコンテンツを一元化して公開している。４年度からの新学習指導要領の円滑な実施に向け、担当教員の専門性向上に努めるよう周知した。

(国 2021-12-02付)