文科省　デジタル教科書実証事業　外国語など８教科対象　４年度　全小・中で導入へ

（国 2021-12-13付）

　文部科学省は、令和３年度補正予算案に計上したデジタル教科書実証事業について、外国語、算数・数学など８教科を対象とする方針で検討している。全国すべての国・公・私立の小学校と中学校で導入できるよう経費を措置しており、可決されれば４年度から導入となる見通し。

　文科省は、デジタル教科書の６年度の本格導入に向けた検討を進めており、本年度は全国の約４割の学校で実証事業を開始。各学校にデジタル教科書を提供し、紙とデジタルの役割分担の在り方を検証している。

　１１月２９日に閣議決定した補正予算案では、GIGAスクール構想推進のための学習者用デジタル教科書活用事業に３５億円を計上。対象校種・学年は、国・公・私立の小学校５・６年生、中学校全学年、特別支援学校（小・中学部、学級も含む）となっている。

　当初予算と合わせてすべての小・中学校で実施することを計画しており、予算案が可決されれば４年度から導入する見通し。

　教科書発行者に業務を委託し、①外国語（英語）②算数・数学、理科のうちいずれか１教科③音楽、図画工作・美術、技術、家庭、体育・保健体育のいずれか１教科―の３メニューを用意。

　①では、朗読音声を活用してコミュニケーションを図る活用方法を検証。②では、動画や図形などのデジタル教科書と一体的な教材を活用する。③では、よりよい生活の実現に向けて工夫する資質・能力を育てる活用方法を検証する。

　このほか、デジタル教科書の配信基盤の整備には３０億円を計上。デジタル教科書・教材を配信するためのネットワーク課題の検証、配信基盤の整備を行う。また、仕様の統一化による利便性向上、アカウント管理の自動化による学校の負担軽減を図るとしている。

(国 2021-12-13付)