札幌市教委　３年度全国体力等調査　小中男女で合計点低下　運動が好き等　７～９割

（札幌市 2022-01-27付）

札幌市の３年度全国体力・運動能力、運動習慣等調査結果（クリックすると拡大表示されます）

　札幌市教委は２５日、市における３年度全国体力・運動能力、運動習慣等調査結果の概要を発表した。体力合計点は元年度に比べて小中男女ともに低下。ほとんどの種目で全国平均に届いていない結果となった。質問紙調査では、小中男女ともに「運動やスポーツをすることが好き」「体育の授業は楽しい」と回答する児童生徒の割合が７～９割程度の水準を維持。市教委は「引き続き、感染予防に配慮した楽しい体育の授業の実現に向けた工夫改善等の取組を一層充実させていく」としている。

　実技調査では、①握力②上体起こし③長座体前屈④反復横とび⑤２０㍍シャトルラン（中学校は持久走との選択）⑥５０㍍走⑦立ち幅とび⑧ソフトボール投げ（中学校はハンドボール投げ）―を実施。全国平均を５０・０としたＴ得点で表し、市の元年度の結果と比較した。

　市教委の分析をみると、体力合計点は、全国的な傾向と同様、元年度に比べて小中男女ともに低下。特に、「反復横とび」「２０㍍シャトルラン」「持久走」「立ち幅とび」は大きく低下した。

　小中男女いずれも、ほとんどの種目で全国平均に届いていない。特に「反復横とび」「２０㍍シャトルラン」「持久走」は差が大きい傾向が続いている。

　質問紙調査では、小中男女ともに「運動やスポーツをすることが好き」「体育の授業は楽しい」と回答した児童生徒の割合が全国平均と同様の７～９割程度の水準を維持している。

　体育の時間を除く１週間の総運動時間が６０分未満の児童生徒の割合は、小中男女ともにコロナ流行以前の元年度と同程度の水準を維持。全国平均と比較すると、小学男女の割合は低いものの、中学男女の割合は高い傾向が続いている。

　小中男女ともに運動が好きで１週間総運動時間が長い児童生徒ほど、体力合計点が高い傾向にある。

　結果を受け、市教委は「実技の状況の低下傾向は、コロナの影響によって、学校の活動が制限されたことが大きな要因」と分析。一方、コロナ禍においても、運動や体育の授業に対する意欲の顕著な低下はみられなかったことから「引き続き、感染予防に配慮した楽しい体育の授業の実現に向けた工夫改善等の取組を一層充実させていく」としている。

　また、運動習慣の形成を目指し、各学校において体育授業以外で子どもの運動機会を創出する取組の充実や、大学等との連携を図り、持久力や敏しょう性の向上に効果的な取組を推進していく方針。

(札幌市 2022-01-27付)