３専門部が成果報告　札幌市小学校長会　研究大会

（札幌市 2022-02-17付）

　札幌市小学校長会（島田裕文会長）は３日、オンラインで３年度研究大会を開いた。３専門部が２年間のまとめを発表。「子どもに学ぶ力を育むための校長の関わり」「特別の教科道徳を要に据えて“豊かな心”を育む」「子どもが進んで運動し、運動の喜びを感じながらたくましい体をつくる指導の推進」などを視点に進めてきた研究の成果を発表した。

　同会は、２年度から新たに６専門部体制の研究を開始。昨年１０月には、支部ごとにグループ討議を取り入れ、「学びの支援部」「教育環境部」「人材育成部」が研究の中間発表を行った。

　この日は１７７人がオンラインで参加。「学ぶ力」育成部、「豊かな心」育成部、「健やかな体」育成部の３つの専門部が２年間のまとめを発表した。

　開会に当たり、島田会長があいさつ。共同研究推進委員会で、各専門部の研究成果や活動状況の交流、研究全体の充実・強化を具体的に進め、その内容を共同研究推進委員会報告「鏈（つながり）」や各支部において随時紹介してきたことを報告。「６つの専門部と１０の支部が縦糸・横糸となり、諸課題解決に向け会員相互の情報共有を図りながら、研鑚を積んできた」と振り返った。

　また、本年度の研究集録について「貴重な研究の成果や課題を学校経営や校長会の活性化に反映するとともに、あすの学校経営に生きる市小の研究として、取り入れられるところは取り入れ、応用し、大いに自校化してほしい」と期待を寄せた。

　研究発表に移り、３つの専門部の代表者がそれぞれ発表した。

　「学ぶ力」育成部では、「子どもに学ぶ力を育むための“校長の関わり”をより明確にする」をテーマに研究を推進。教職員が同じ方向性を持つ大切さやカリキュラム・マネジメントを進める校長の関わり方などについて研究を進めてきたことを報告した。

　「豊かな心」育成部では、研究の視点として①「特別の教科道徳」を要に据えて「豊かな心」を育む②小中一貫した教育と「豊かな心」の育成③自校環境を活かした「豊かな心」を育む取組④前年度の視点「いじめに関する指導」を中心に―の４点を設定。道徳教育の要となる特別の教科道徳の授業を一層大切にすることや、小中一貫した教育による９年間の子どもの学び・育ちを考えることの重要性を示した。

　「健やかな体」育成部は「健康について正しく理解し、課題を見つけ、その解決に向けて考え、それを表現する子どもを育む指導の推進」「子どもが進んで運動し、運動の喜びを感じながらたくましい体をつくる指導の推進」「関係団体との連携および諸課題についての研修活動の推進」の３つの視点のもとに研究を推進。今日的な課題を踏まえた各校の学校経営事例や各事例における校長としての役割と指導性についての協議を通して、効果的な学校経営の在り方を追究したきたことを紹介した。

(札幌市 2022-02-17付)