道教委 4年度教育費予算案 1%減の3827億円 新規6事業 STEAMなど(道・道教委 2022-02-21付)
道教委は18日、4年度道教育費予算案を発表した。教育費の総額は前年度当初比1・0%減の3827億220万円。新規事業は6事業で、GIGAスクール運営支援センターの整備、教科等横断的な学習を展開するSTEAM教育推進事業を計画している。縄文時代に学ぶ・世界遺産を活用した次世代育成事業では、オンライン教材の作成や出前授業の実施に加え、道内外の児童生徒がオンラインで参加する世界遺産子どもサミットの開催を予定している。
新規事業をみると、GIGAスクール運営支援センター整備事業に3523万円を計上。道立学校におけるICT機器の活用を専門業者が遠隔でサポートする体制を整備する。主にBYODで1人1台の端末環境が始まる高校への対応を図るほか、トラブル対応の事例をもとにQ&Aを作成し、市町村立学校と課題を共有する。
STEAM教育推進事業には664万円を計上し、ITやデータサイエンスの専門家による教員への助言、高校生自ら企業課題への解決策を立案する探究学習など、教科等横断的な学習を推進する。
ヤングケアラーにかかる教育支援体制構築費には653万円を充て、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーの派遣を拡充する。関係機関等で構成する連絡協議会を道内4圏域で開催し、市町村・地域との連携体制を構築する。
縄文時代に学ぶ・世界遺産を活用した次世代育成事業には646万円を計上。世界遺産として登録された縄文遺跡群や道内の縄文遺跡に関する3Dモデルの教材を作成。5年度から児童生徒が端末で活用できるよう準備を進める。
また、実物の出土品を使った出前授業を小・中学校、高校で実施。児童生徒の文化財保護の取組を発表する世界遺産子どもサミットを秋以降にオンライン開催する予定で、歴史・文化への理解の促進、文化財保護意識の醸成を図る。
部活動の地域移行を生かしたスポーツ・文化のまちづくり協働推進事業に1251万円を計上。部活動の地域移行に向け、学校と地域が協働・融合したモデルを検証する調査研究に着手する。
校種を超えた指導体制の構築、教員がスポーツ協会や民間スポーツクラブに所属する体制など、自治体規模に応じた在り方を検討する。
普通科改革支援事業には1310万円を計上。国の普通科改革を踏まえた新学科の設置を検討する高校にコーディネーターを配置し、地域との連携体制の構築や新学科設置の取組を支援する。
継続事業をみると、幼児教育関連では北海道版幼児教育スタートプログラム事業を開始。5歳児から小学1年生を対象とした「架け橋期のカリキュラム」開発を計画する国の方針を踏まえ、幼保小の接続期の教育の質的向上を図る取組を進める。
スクールカウンセラー・スクールソーシャルワーカーによるカウンセリング事業では、長期不登校や感染症が不安で登校できない生徒を対象に、オンラインカウンセリングを実施する。
道立学校ふるさと応援事業では、ふるさと納税等を活用した道立学校の特色ある教育活動を実施する学校数を2校から11校へと拡充する。
感染症対応では、道立施設における衛生用品の購入、公立幼稚園における衛生用品の経費補助、特別支援学校におけるスクールバスの増便などに必要な経費を措置。感染症対応など教員の業務負担軽減を図るスクール・サポート・スタッフ配置に10億7780万円を計上し、861人の配置を計画している。
(道・道教委 2022-02-21付)
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