道と北大　ＳＤＧｓ×北海道セミナー　自然農法が地球を救う　旭川農業高の研究成果紹介

（道・道教委 2022-02-22付）

　道と北海道大学は１７日、オンラインでＳＤＧｓ×北海道セミナー２０２２を開催した。中で、旭川農業高校がＳＤＧｓに関する取組「オーガニックフラワーの調査・研究」について紹介。自然農法が温室効果削減につながることを調査し、オーガニックフラワーの栽培と出荷によって理解啓発を進めていることを紹介した。

　セミナーは、道内のＳＤＧｓの取組の裾野を拡大していくために開催したもの。

　冒頭、道の濱坂真一総合政策部長があいさつ。「将来にわたり、持続可能な北海道の実現に向け、ＳＤＧｓの考え方は、今後欠かすことができない視点」と述べ、セミナーがそれぞれの立場でＳＤＧｓに取り組んでいくきっかけになることを期待した。

　続いて、北大大学院農学研究院の小林国之准教授が「農村づくりとＳＤＧｓ」を題し基調講演。そのあと、北大と旭川農業高がＳＤＧｓの取組を発表。各コマの間には、剣淵高校、札幌龍谷学園高校などの高校生が、ソーラーパネルの設置や食品ロス削減、カーボンニュートラルなど、自校のＳＤＧｓの取組をまとめたショート動画を紹介した。

　旭川農業高は生活科学科の生徒が「オーガニックフラワーの調査・研究～ＳＤＧｓ持続可能な開発目標に貢献」と題し、取組を紹介。

　先輩から引き継いだ、化学合成農薬や化学肥料を使わないオーガニックフラワーの栽培について、生花店から“自然農法が温室効果ガス削減につながる”という情報が寄せられたことをきっかけに、オーガニックフラワーが環境問題に貢献できることを知り、調査研究を推進。

　温室効果ガスの中でも、農業分野からの発生が多い亜酸化窒素について、二酸化炭素の３００倍の温室効果があることを発見。「自然農法が地球の救世主になる」と考え、こうした環境への効果を説明したリーフレットとともにオーガニックフラワーを出荷した。

　また、理解啓発を進めるためには話題性が必要と考え、３つのコンテストに応募。「第２回ＳＤＧｓ　Ｑｕｅｓｔみらい甲子園北海道エリア大会」でアクション大賞を受賞、「第５回全国高校生農業アクション大賞」認定全国１５グループ選出などの成果を得た。

　生徒たちは「来年度は流通を拡大し、名古屋、東京、横浜にも出荷し、ビジネスとしても成立させ、ＳＤＧｓとオーガニックフラワーの効果を発信し続けたい」と話していた。

(道・道教委 2022-02-22付)