檜山局 教委と小・中対象に臨時会議 学び止めない環境を 学習保障の留意点等通知へ(道・道教委 2022-02-24付)
臨時休業を経験した学校の事例も共有
【函館発】檜山教育局は17日、新型コロナウイルス感染症に伴う児童生徒の学びの保障の徹底に向け、管内町教委および小・中学校を対象とした臨時会議を開いた。児童生徒や教職員等の感染症罹患に伴い、1日でも臨時休業の措置を講じる際は、オンラインを活用した学習指導や健康観察・学習状況を把握するよう協力を求めたほか、臨時休業の措置を講じた学校の事例や課題を共有。檜山局では今後、町教委や各校からの意見をもとに、学習保障に関する留意点を示す事務連絡を通知する予定。児童生徒の学びを止めない環境の構築に向け、一層の充実を図っていく。
オミクロン株による感染急拡大によって、檜山管内各町教委や小・中学校では出席停止となった児童生徒に対して端末を配布し、授業を配信するなどきめ細かな個別対応を図っている。
一方、管内は他地域と比較し、臨時休業の措置を講じた学校が少ない傾向にある。檜山局は児童生徒の学びの保障に向け、児童生徒・教職員が新型コロナウイルスに罹患し、臨時休業の措置を講じた場合、各町・各校がオンライン学習にスムーズに対応できるよう、学習保障に向けた留意点を再確認する機会を設定。今後の対応に向けた事務連絡案を示すとともに、17、18日の2日間で臨時会議を企画した。
17日の会議では、コロナ禍における学びの保障に向けた事務連絡案を提示した。
案では、学級閉鎖や学年閉鎖等を行った際、オンライン学習への切り替えが難しいことや、休業期間が短いため、プリント学習などで対応しているケースもあるなどの課題から、町教委と学校の共通事項を提示。臨時休業1日目から適切にオンライン学習に対応できるような取組を提案した。
また、児童生徒が学校に通えない、友達と交流できないなどの不安を強く抱いたり、学習・生活リズムを乱さないためにも、学校と家庭をつなぐ手段を確保し、コミュニケーションを絶やさないよう対応を図るよう求めた。
各校の所管に関しては、オンラインで通常どおりの授業を行うことが難しい場合、健康観察や学習課題の配信など、オンラインで学校と児童生徒が関わりを持つよう求めた。
また、過去に臨時休業を講じた学校の事例も共有し、対応策の参考とした。
ある小学校長は、教務主任と相談し、オンライン授業を初めて実施したことを報告。一部の教科では予習を取り入れたり、プリントを配布したりして、オンラインで授業を実施したと説明した。
タブレットの持ち帰りについては、教員が分担して児童に配布。事前に一度接続テストを行っており、学級閉鎖中は1日3時間ほど授業を行ったことを伝えた。
成果として、児童からプリント学習の解説は効果的などの声が挙がったほか、「教職員がAIドリルの共有化を試行したり、端末上でホワイトボード機能を活用したりするなど、様々な方策を考えることができた」と報告。
課題として、「小学校では担任が授業をやらなければいけないため、担任への負担が大きくなる」「卒業間近の6年生と5年生以下の学級では授業の進ちょく状況が大きく異なる」などの意見が挙がった。
加賀重仁義務教育指導監は「各校では緊張感の中で様々な対策を講じている。先が見えない中、シミュレーションを行う必要がある。困り感があれば、声をかけてほしい」と話した。
(道・道教委 2022-02-24付)
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