石狩いじめ対策協　４年度ハートＰＪ　ＩＣＴ活用し支援・相談　自殺予防へＳＯＳ教育など

（道・道教委 2022-02-25付）

　石狩管内地域いじめ問題等対策連絡協議会（会長・堀本厚石狩教育局長）は、いじめ・不登校等の諸課題の対策を推進する４年度「ハート　トゥ　ハートプロジェクト」を決定した。４年度の重点に「いじめ・不登校の未然防止と命を大切にする教育の充実」を設定。３つの推進の視点のもと、新たな取組として、学校におけるＩＣＴを活用した学習支援・教育相談等を盛り込むとともに、自殺予防教育の充実に関する手立てとして、ＳＯＳの出し方に関する教育の実施や道徳教育の充実などを明示した。

　管内では、独自にいじめ・不登校等の諸課題への対策を講じるため、心と心のつながりを重視したハート　トゥ　ハートプロジェクトを継続して推進している。

　３年度の成果をみると、各学校においては、いじめの未然防止等に向けた組織的な取組の推進や、学校・家庭・地域との共通理解の深化、欠席が多い児童生徒への初期段階の支援として「児童生徒理解・支援シート」を活用した支援の推進などが挙がった。一方で、小・中学校間や学校間におけるいじめの認知に関する温度差解消、学校内外の指導・相談体制の充実、自他の命を大切にする教育の推進、自殺予防教育の充実および教育課程への位置づけなどが課題となっている。

　これを踏まえ、４年度の重点を「いじめ・不登校の未然防止と命を大切にする教育の充実」と設定。推進の視点に①「北海道いじめ防止基本方針」を踏まえた適切な対応・未然防止の取組の充実②不登校児童生徒への組織的な対応の充実③全教育活動を通じた自他の命を大切にする教育の充実―の３点を据えた。

　推進の視点に基づき、学校、市町村教委、家庭・関係機関、教育局が具体的に取り組むべき計画を整理した。

　学校においては、新たにＩＣＴを活用した学習支援・教育相談等の充実を盛り込んだ。また、自殺予防教育の充実に関する手立てを明確化。児童理解支援ツール「ほっと」の活用や自殺予防プログラムの実施、全教育活動を通じた道徳教育の充実を示した。

　市町村教委では、「学校事故対応に関する指針」に基づく事件・事故災害の未然防止に向けた取組の推進や、事故発生時の適切な対応等を求めている。

　教育局では、自殺予防教育の充実に向けた取組の情報提供や研修の充実による支援などを設定した。

(道・道教委 2022-02-25付)