帯広市教委　３年度全国体力等調査　合計点　中学全国差縮小　質問紙は話し合い活動全国超

（市町村 2022-03-08付）

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　【帯広発】帯広市教委は、３年度全国体力・運動能力、運動習慣等調査の結果を公表した。体力合計点は小・中男女共に全国平均を下回ったものの、中学校では前回調査時よりも全国平均との差が縮まった。学校質問紙調査では、児童生徒の話し合い活動やＩＣＴ活用が、中学校は全国平均を上回ったものの、小学校は下回った。市教委は今後、中学校保健体育教員による小学校への乗り入れ授業などによって授業改善を図る見通し。

　調査は昨年４～７月、小学校２６校の５年生１２６８人、中学校１４校の２年生１１８４人を対象に実施した。

　実技に関する調査結果をみると、体力合計点は小・中男女いずれも全国平均を下回った。中学校は元年度と比較すると、全国平均との差が縮まり改善の傾向が見られた。

　全国平均を上回った種目をみると、小学校男子は「握力」「長座体前屈」「ソフトボール投げ」の３種目、小学校女子は同様の種目に「立ち幅跳び」を含む４種目、中学校男子は「長座体前屈」「２０㍍シャトルラン」「ハンドボール投げ」の３種目、中学校女子は「ハンドボール投げ」の１種目だった。

　また、小学校男子の「上体起こし」「５０㍍走」、小学校女子の「握力」「５０㍍走」、中学校女子の「上体起こし」「反復横跳び」「２０㍍シャトルラン」「５０㍍走」では全国平均を下回ったものの、前年度より差は縮まった。

　市教委は、平成２２年度から独自に実施している新体力テストを活用した調査に加え、家庭と連携した生活習慣・食習慣改善への取組が「一定の成果を上げてきている」と分析。

　児童生徒質問紙調査では「運動やスポーツは大切なもの」「授業以外でも自主的に運動やスポーツをする時間を持ちたい」と回答した割合が小・中男女共に全国平均を上回った。

　学校質問紙調査では「児童生徒同士で話し合う活動」「授業中のＩＣＴの活用」が中学校では全国平均を上回ったものの、小学校では下回った。

　市教委は、中学校保健体育教員による小学校への乗り入れ授業に加え、小中連携による授業改善を検討しているとした。

　今後の方針としては①調査結果の分析による自校の課題の明確化②「１エリア１実践」に向けた検討③体力向上推進プロジェクトチームを活用した教職員指導力向上の充実・授業改善の推進④家庭や地域、関係機関と連携し、児童生徒の運動や健康への関心を向上させる取組―の４点を検討している。

(市町村 2022-03-08付)