道教委　コロナ対策と学び保障へ　学級閉鎖の条件変更　４月から　リストアップ可能なら

（コロナウイルス関連 2022-03-28付）

　道教委は４月から、児童生徒の新型コロナウイルス罹患に伴う学級閉鎖の条件を変更する。学級内に陽性者が１人発生した場合でも学級閉鎖としていたが、感染症対策と学びの継続を見据えて児童生徒のリストアップが可能であれば学級閉鎖を実施しない。「陽性者が１人でも周囲に未診断の風邪症状等を有する児童生徒が複数いる場合」「複数の陽性者が判明した場合」には学級閉鎖を実施する。

　学校の臨時休業については１月２５日以降、１人でも学級内に陽性者が確認された場合は幅広に学級閉鎖などを実施することを基本とし、保健所の積極的疫学調査の重点化に伴い学校が道の接触者のリストアップに基づき感染の可能性がある児童生徒や教職員を判断していた。

　全道の新規感染者数は減少傾向にあるものの１０代以下の感染者の割合は依然として高く、２３日時点で４１・９％を占める。道内の公立・私立学校、幼稚園における学級閉鎖の実施校数は３月の第１週で３２６校、第２週で２８４校、第３週で２９５校と全体の１割以上を占める状況が続いている。

　２４日の道感染症対策本部会議で倉本博史教育長は、今後、文部科学省の方針と道が作成した接触者のリストアップの基準に基づき臨時休業に対応する考えを表明。陽性者が１人発生した場合でも感染の可能性のある児童生徒のリストアップが可能な場合は学級閉鎖とはせず、陽性者の療養に加え、感染の可能性がある児童生徒を自宅待機とする方針を示した。

　一方で、感染者が１人であっても周囲に未診断の風邪症状を有する児童生徒が複数いる場合、または同一学級で複数の児童生徒の感染が判明した場合は速やかに学級閉鎖を実施する考えを示し「感染症対策と学びの継続によって丁寧できめ細かな対応を行っていく」と述べた。

　春休み中の感染症対策の指導の徹底や校内体制の再点検の要請など新学期に向けた感染症対策の強化を図るとし「新入生を迎える新学期に向け、各学校等が家庭や地域と連携を図りながら子どもたちの安全・安心な学校生活を送ることができるよう万全を期していく」と述べた。

　２５日付で関連通知を発出。４月から適用する。

(コロナウイルス関連 2022-03-28付)