道教委　感染症対策改善フォローアップ　養護教諭の予防徹底を　札幌医科大・髙橋教授が講演

（コロナウイルス関連 2022-03-30付）

　道教委は２５日、学校の感染症対策改善フォローアップセミナーをオンライン開催した。札幌医科大学医学部感染制御・臨床検査医学講座の髙橋聡教授が、教室や保健室など学校における感染症対策について講演。代替の利かない養護教諭の感染予防を徹底するため、ゴーグルやフェースシールドの装備を呼びかけた。

　昨年実施した学校の感染症対策改善セミナー（専門家による学校訪問）の検証結果を踏まえ、効果的な感染症対策について理解を深めるとともに、実効性のある対策の強化を図ることがねらい。

　４１の教育委員会、学校から関係者が参加した。

　開会に当たり尾形友秀健康・体育課長補佐は、４年度も引き続き学校訪問による感染症対策改善セミナーを実施する予定とし、積極的な参加を呼びかけた。

　続いて髙橋教授が学校における感染症対策について講演した。

　マスク着用と室内の十分な換気によって感染リスクを大幅に下げることができるとし、換気扇の清掃やＣＯ２モニターを活用した換気状況の把握について説明。道立総合研究機構における換気に関する研究内容を紹介した。

　抗原定性検査に関しても説明し、鼻奥まで綿棒を入れるなど効果的な検査方法を解説。一定以上のウイルスが検出されなければ陽性反応は出ない特徴を十分に認識した上で効果的に活用するよう求めた。

　最後に教室、職員室、保健室など校内における感染症対策について解説。換気性が悪く人が密集する更衣室は特に感染リスクが高いとし、使用人数に制限を設定していた学校の取組を紹介し、高く評価した。

　保健室では感染の可能性のある児童生徒を別室に入れることが望ましいとし、代替の利かない養護教諭の感染予防を徹底する重要性を強調。マスクとゴーグル、フェースシールドを備えるよう呼びかけた。

　また、電話やコピー機を使用するたびに消毒することは現実的ではないとし「使用後に手指消毒するのが効率的」と助言した。

(コロナウイルス関連 2022-03-30付)