白老町４年度教育行政執行方針　ＩＣＴで探究型授業　小規模校の遠隔授業等推進

（市町村 2022-04-22付）

白老町教委・安藤尚志教育長

　【室蘭発】白老町教委の安藤尚志教育長は４年度の教育行政執行方針において、第３期児童生徒の学力向上を目指す白老町スタンダードが最終年度を迎えるに当たり、ＩＣＴ環境を活用した探究型授業の改善を進める考えを示した。小規模校における遠隔授業の推進や個別指導の充実などに努めていくとした。

　執行方針の概要はつぎのとおり。

▼学校教育の充実

　確かな学力の育成については、第３期児童生徒の学力向上を目指す町スタンダードの最終年度を迎え、ＩＣＴ環境を活用しながら探究型授業の改善を進め、児童生徒が主体的に学ぶ学習活動の定着を推進する。

情報活用能力を育成するとともにＩＣＴ機器を正しく活用することができるようメディア・コントロールについて学校・家庭との連携強化を図っていく。小規模校における遠隔授業の推進やタブレットを活用した個に応じた指導の充実など個別最適な学びの実現に努める。

　いじめへの対応については、町いじめ防止基本方針や各学校のいじめ防止基本方針に基づき、学校全体で未然防止と早期発見、早期解消を図る。不登校への対応については、ＩＣＴ機器を活用した支援の検討を進め環境の改善を図る。

　健やかな体の育成については、引き続き各学校における１校１実践の取組や体育の授業の充実を図る。

　特別支援教育の充実については、インクルーシブ教育の理念を踏まえ、各種教育機関が実施する研修への参加を奨励し、一人ひとりの教育的ニーズに応じた支援を充実させていく。子育て支援ファイル「みらいすけっち」の活用方法についても検討する。

▼ふるさと教育の充実

　「白老未来学」の構築に向け、小・中学校の発達段階や系統性を踏まえたカリキュラムの作成に取り組む。各中学校区におけるコミュニティ・スクール（学校運営協議会制度）の活動が地域の中でさらに定着することを目指し、保護者、地域住民への積極的な周知や研修会を実施する。

また、３年度に作成した幼保小連携・接続プランに基づいたスタートカリキュラムによる取組を進めるとともに、教育研究会を活用した小中一貫・連携教育の推進を図る。

　北海道栄高校の協力を得て白老寺子屋を開催し、学習意欲や学力の向上を図るほか、東京大学の学生と一緒に楽しみながらプログラミングを学び、論理的な思考の育成を図る。

▼学校の組織運営体制の充実

　学校における働き方改革を進め、校務支援システムやスクール・サポート・スタッフの積極的な活用、ＩＣＴ機器研修の推進を通して、教職員の業務にかかる負担を軽減し、子どもたちと向き合う時間の確保に努める。

　部活動については、学校間連携によって、２校合同での活動や生徒のニーズに合わせた部活動の実現に努める。

▼教育環境の充実

　萩野小学校校舎の大規模改修については、４年度の完了を予定として、町内の小・中学校施設の耐震化１００％の達成を進める。

　このほか、ＩＣＴ環境の充実については、家庭へのワイファイルーターの貸し出しやウイルス対策ソフトの導入、職員室のインターネット環境整備などを行っていく。

(市町村 2022-04-22付)