稚内市4年度教育行政執行方針 家庭学習の環境を整備 フィルタリングソフト導入等(市町村 2022-04-20付)
稚内市教委・表純一教育長
【稚内発】稚内市教委の表純一教育長は4年度教育行政執行方針において、フィルタリングソフトを導入してセキュリティを強化することでさらに安心した家庭学習ができるようにし、Society5・0時代に求められる子どもを育成する考えを示した。南中ソーラン全国交流祭を開催することで市が誇る郷土芸能をあらためて全国にアピールし、コロナ禍で疲弊した地域や全国各地に元気や感動を与えられる取組とする。一連の教育施策を通して、次代を担う「わっかない人(びと)」の育成に総力を挙げて挑戦していく。
執行方針の概要はつぎのとおり。
▼地域の協働による家庭教育の推進
4月に子育て世代包括支援センターを設置し、妊産婦や家庭が抱える複雑な課題に対し、関係機関との連携、切れ目のない包括的な支援によって子育て支援の強化を図り、安心して子どもを産み育てられるよう取り組んでいく。
第2期子ども・子育て支援事業計画で「認定こども園の開設と公立保育所の再編によって待機児童を解消していく」としており、4月1日には本市初となる幼保連携型認定こども園稚内鈴蘭幼稚園・保育園を開設。また、公立保育所においては1園への再編を進め、4年度から低年齢児枠を拡大してスタートし、保育所の待機児童ゼロの実現を図る。
▼次代を担う人材の育成と地域と共にある学校づくりの推進
全国各地で、いじめが原因とされる様々な報道がされている中、昨年、本市においても重大な事案が発生した。あらためて、いじめは決して許されない行為であることを指導するとともに、未然の防止、ささいな事案でも早期の対応、指導を徹底し、いじめを生まない学校づくりを進めていく。
タブレット端末の活用については、学校間での学習格差が生まれないよう、教職員で組織する検討委員会で引き続き協議し、情報共有を行う。
フィルタリングソフトを導入し、セキュリティを強化することでさらに安心した家庭学習ができるよう進め、Society5・0時代に求められる子どもたちを育成する。
これまでの全国学力・学習状況調査や標準学力検査の結果を踏まえ、学級・学年の集団の中で主体的・対話的な授業となるよう、学習カリキュラムの構築を推進する。
▼市民の学びを支える地域づくり
本市では、子育て平和都市宣言のもと長年、学校・家庭・地域が協働して推進してきた。子育て運動や市子育て推進協議会の活動成果を基盤として学校運営協議会を組織し、コミュニティ・スクールの実現を目指す。
学校・家庭・地域が共に知恵を出し合い、学校運営の基本方針や教育活動に多くの意見を反映させるとともに、稚内を愛する「わっかない人(びと)」育成のため、キャリア教育と一体的に進め、子どもたちの成長を支える。
南中ソーラン全国交流祭を開催することで、本市が誇る郷土芸能をあらためて全国にアピールし、市内の子どもたちをはじめ全国で活動を続ける団体の演舞によってコロナ禍で疲弊した地域や全国各地に元気や感動を与えられるよう、全国交流祭成功へ向けた取組を推進する。
▼まちの魅力を生かした文化・スポーツ活動の推進
子どもから高齢者まで、目的に応じた多様なスポーツやレクリエーションの機会を提供する総合型地域スポーツクラブを4年度中に設立し、様々なスポーツを愛好する市民がそれぞれの志向やレベルに合わせてスポーツを楽しめる場づくりを支援する。
稚内市教委が他の教委と大きく違う特徴として、児童福祉の分野を教委が分掌しており、就学前の子どもたちへの一貫した支援が可能となっている。国が5年度にこども家庭庁を設置する中、本市で先進的に取り組んできた子育て支援の一元化によって幼保小中高大の教育連携の取組が推進されてきた。
その成果を生かし、キャリア教育を充実させ、大きな目標である地域課題の解決に果敢に挑戦する次代を担う「わっかない人(びと)」の育成に総力を挙げ挑戦していく。
(市町村 2022-04-20付)
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