札幌市　認可保育所等待機児童数　５年連続ゼロ　１日時点　「潜在的」は４年連続減少

（札幌市 2022-04-28付）

　札幌市子ども未来局は、４月１日時点の認可保育所等における待機児童数をまとめた。国の定義による待機児童数は５年連続でゼロとなった。一方で希望する認可保育施設に空きがなく、入所を諦めるなどした潜在的待機児童は４年連続減少し１２０１人だった。

　本年度の入所申込者数は３万４２４４人。就学前児童数は年々減っているが、共働きの定着によって保育需要が高まっており、申込者数は増加傾向にある。このうち認可保育所などに入れた児童数は３万３０４３人で、国の定義による待機児童はゼロだった。

　ただ、申込者数から入所者数を差し引いた１２０１人は、国の定義によると、希望がかなわず幼稚園の一時預かり保育を使うなど、待機児童に含まれない潜在的待機児童に当たる。人口の多い北区や西区で特に多い。

　市は毎年度受け入れ枠を拡大しているため、潜在的待機児童は４年連続で減少。前年度同期と比べると３７７人減った。

　本年度も既存の幼稚園の認定こども園への移行や、認可保育所の新設などに取り組み、定員をさらに８５９人分増やす方針としている。

　一方で定員割れの施設数は平成３０年度から増加しており、市内５５４ヵ所のうち３５８ヵ所で定員に満たなかった。

　市によると、新設によって定員に達しないケースや、人員不足や新採用の保育士がいる場合に受け入れ人数を制限している状況も含まれているという。

　市は保育士確保に向けて、施設の求人と求職者のマッチングや潜在保育士の掘り起こしを行うとともに、中高生に向けて保育士の仕事のやりがいや魅力を紹介する啓発活動などを引き続き実施する。

(札幌市 2022-04-28付)