札幌市　バリアフリー基本構想案　障がい当事者講義など　学校エレベーター設置等

（札幌市 2022-05-10付）

　札幌市まちづくり政策局は、「札幌市バリアフリー基本構想２０２２」案をまとめた。生活環境のバリアフリー化を着実に進めるための各種施策を明記。障がい者等の困難を自らの問題として認識する「心のバリアフリー」の推進に向けた教育啓発事業として、出前講座や障がい当事者による講義などを盛り込んだ。このほか、学校における段差の解消やエレベーターの設置などを、７年度までに重点的に実施する方針も示した。

　市は、バリアフリー法の改正を踏まえた現行基本方針の改定版として、２０２２市バリアフリー基本構想案をまとめた。

　教育に関するソフト施策では、高齢者、障がい者等の困難を自らの問題として認識し、バリアフリー社会に積極的に参画する心のバリアフリーが重要となることから、教育啓発特定事業を実施。バリアフリーにかかる出前講座や障がい当事者による講義・ディスカッションを行う。

　このほか、小・中学生の各段階に応じた副読本『心のバリアフリーガイド』を配布し、学校教育における理解促進を図る。

　また、市教委が主体となり実施する取組として、子どもが差別や偏見をなくし、互いの個性や多様性を認め合い、心豊かにたくましく生きようとする態度を育む「人間尊重の教育」の推進を盛り込んでいる。

　ハード関連では、バリアフリー経路の対象となる生活関連施設に各区保育・子育て支援センターや小・中学校などを追加した。

　学校施設では、段差の解消や緊急時の避難所となる学校への多目的トイレの設置、要配慮児童生徒等のためのエレベーター設置を、７年度末までに重点的に進めていく。

　計画は、現在募集しているパブリックコメントを考慮した上で、６月に策定する予定。

(札幌市 2022-05-10付)