道特長4年度総会 友善会長あいさつ 時代に応じた校長会に 創立60年へ今後の在り方検討(関係団体 2022-05-16付)
友善学会長
11日に開かれた道特別支援学校長会総会における友善学会長のあいさつ概要はつぎのとおり(13日付1面一部既報)。
このたび新会員となられた13人の皆さんに心より歓迎申し上げる。
コロナ禍1年目の一昨年は、道立特別支援教育センターや各教育局等をテレビ会議システムで結び、支部単位などで最寄りの会場に集まり、総会のみ短時間で行った。
コロナ禍2年目となる昨年は、特別支援教育センターを配信センターとさせていただき、ウェブ会議アプリを活用して各校をつなぎ、1日の日程で総会ならびに研究協議会が行われた。
以後、このウェブ会議アプリを活用した方法が定着し、前年度の夏季、冬季の研究協議会はオンライン方式ではあったがほぼ例年どおりの内容で実施できた。
様々な会議という会議はほとんどがオンラインとなり、このわずか2年間での新たな技術を活用した生活様式の変化は誠に著しいものがある。
また逆に、失ったものも少なくはなく、今回の総会・研究協議会においても札幌市の校長先生を含め、全体の半数以上に当たる36人が対面参集方式での会合へ初めて出席されるという状況にある。
丁寧な会務運営を心掛けてきたが、この2年間については会員相互のコミュニケーション不足や、会務を遂行するために必要な時間の確保などについて十分なものとは言えない状況であったと思う。
本会は来年度、創立60周年を迎える。これを機会に会の存在意義をあらためて見つめ直し、これまで多くの先輩方が辿られた足跡を振り返るとともに、積み重ねてこられた会務を正しく理解した上で、今の時代、あるいはこれからの時代に応じた校長会の姿を皆さまとともに考えていきたい。
つぎに、国の特別支援教育をめぐる動向に目を向けると、この4月から高等部においても学年進行の形で新学習指導要領が実施となった。
昨年1月には中央教育審議会から答申「“令和の日本型学校教育”の構築を目指して」が公表されており、新学習指導要領の確実な実施のもと、この答申が目指す個別最適な学びと協働的な学びを一体的に充実させ、主体的・対話的で深い学びの実現に向け授業改善を進める必要がある。その際、ICTの積極活用が今後の大きなポイントとなってくる。
また、この答申の特別支援教育の章では「障害のある子供の学び場の整備・連携強化」「特別支援教育を担う教師の専門性の向上」「関係機関の連携強化による切れ目のない支援の充実」がうたわれている。
この3月には、昨年10月に設置された特別支援教育を担う教師の養成の在り方等に関する検討会議による報告書が取りまとめられ、養成段階や採用段階での工夫、採用以降のキャリアに応じた研修の在り方などが示されている。
特別支援学校においては、私どもが持つ特別支援教育のセンター的機能を十分に発揮し、答申が目指す姿の実現に向け努めていかなければならない。
そのためには、各障がい種別の校長会の活動や、各支部ごとの活動が大きな役割を果たしてくるものと思う。一層の取組の充実を期待する。
本道の状況に目を向けると、本年度末の成案化を目指し昨年から作業が進められている次期特別支援教育の基本方針について、昨年、会員の協力をいただき、現方針の評価ならびに今後の方向性についての提言を道教委に行った。
今後、成案化に向け作業の進ちょく状況およびその内容をしっかりと確認していきたいと思う。
また、65歳定年制導入に向けた具体的な実施手順や、新たな人事異動要項の検討、副校長・教頭を含めた働き方改革など、大きな懸案事項なども残されている状況にある。課題解決に向け、着実な取組を進めていきたいと思う。
このほか、各障がい種固有の課題や各学校ごとの課題など、解決を図らなければならない課題は枚挙にいとまがない。
新型コロナウイルス感染症の拡大ばかりか、世界的な政治、経済の不透明感が大きく横たわる中、子どもたちの学びを守り、特別支援教育を充実、発展させていくためには、昨年も申し上げたが、校長は経営トップに必要とされる3つのION(イオン)をしっかりと自分のものとし、その充実を図ることが重要となってくる。
「VISION(長期展望)」「DECISIOM(意思決定)」「COMMUNICATION(伝達・意思疎通)」。この特別支援学校長会の場が様々な課題を解決し、一人ひとりの能力をブラッシュアップしていく場となるよう、道教委ならびに特別支援教育センターとの綿密な連携とともに、会員相互の十分なコミュニケーションを図り、会務を進めていきたいと思う。
(関係団体 2022-05-16付)
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