道私立中学高校協会　４年度定例総会　会長に西岡校長（札　　幌山の手高）　私学予算充実など重点に活動

（関係団体 2022-05-13付）

西岡憲廣新会長

　道私立中学高校協会は１０日、札幌ガーデンパレスで４年度定例総会を開催した。「私学予算の充実」「公立高校の定員調整等」「研修の充実」を重点に据えた事業計画を決定。私学経営の安定化や公私間の納付金格差縮小是正、保護者負担軽減策の充実、生徒確保、魅力ある学校づくりに努めることを確認した。役員選出では、新会長に西岡学園理事長で札幌山の手高校の西岡憲廣校長を選任した。

　冒頭、西岡会長代行があいさつ。少子化による中卒者減少やコロナ禍への対応などへの労苦をねぎらいながら、高校授業料の実質無償化を取り巻く課題や、入学一時金にかかる補助支援制度創設など「公私間格差の解消に取り組む必要がある」との認識を示した。

　その上で、学校耐震化やＩＣＴ環境整備など、公私立で区別のない対応を求める考えを示し「生徒の希望や能力に応じてより良い教育環境を整えることは国の責務でもある」と強調。「地域や保護者にこれまで以上に期待される私学になることは我々の使命。より一層結束し、粘り強く取り組んでいく必要がある」と述べた。

　続いて、道総務部の成田正行教育・法人局長が、鈴木直道知事の祝辞を代読。今後も私学関係団体との連携を深め、これからの本道の未来を切り開く人材の育成に努めていく考えを示した。

　議事では、４年度事業計画などを承認。事業計画では①私学予算の充実と公私間の納付金負担格差の縮小是正②中卒者の減少に伴う公立高校の定員調整等③魅力ある学校づくりに向けた研修の充実―の３点を重点に取り組んでいく方針を決めた。

　私学予算の充実については、学校等施設の耐震化支援における補助事業の再延長や、補助率を国公立学校と同水準となるよう要望する。ＩＣＴ環境整備に関して、公私区別なく所要経費を全額、国で負担する仕組みの検討などを求める。

　また、入学一時金にかかる軽減補助制度の創設を道に求めることなどを盛り込んだ。

　公立高校の２次募集による私立高校入学手続き完了者の入学辞退が発生している状況を踏まえ、引き続き道教委に対し入学者選抜実施要項の見直しを求めていくことを確認した。

　研修の充実に向けては、７月２８日から２日日程で私立学校初任者研修道地区研修会、９月８日から２日日程で私学教育テーマ別研修会を帯広で開催することを決定。トップセミナーについては、６月２日から２日間、札幌で日本私学教育研究所主催の私学経営研修会が開かれることから、本年度は実施しないこととした。

　役員選出では、新会長に西岡学園理事長で札幌山の手高の西岡校長を選任した。

　本年度役員はつぎのとおり。＝敬称略＝

▽会長＝西岡憲廣（西岡学園理事長・札幌山の手高校長）―新

▽副会長＝明上山勝己（札幌北斗学園理事長）、浅里愼也（北星学園女子中学高校長）、山崎省一（北海学園専務理事）―新

▽監事＝永田淑子（藤学園理事長）、川口淳（札幌龍谷学園高校長）

▽事務局長＝澁谷恵補

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魅力ある学校づくりに努めていくことを確認した

(関係団体 2022-05-13付)