道小、道中、道公教が文教要望　教員確保、ＩＣＴ整備など　道教委に９０事項求める

（関係団体 2022-05-16付）

左から倉本教育長、紺野会長、野﨑会長、八田会長

　道小学校長会の紺野高裕会長、道中学校長会の野﨑均会長、道公立学校教頭会の八田博之会長は１２日に道庁別館を訪問し、道教委の倉本博史教育長に北海道文教施策・予算策定に関する要望書を提出した。新型コロナウイルス感染症対策をはじめとした学校経営の充実やＩＣＴ環境の整備、教員人材の確保など、５年度の予算策定に当たり９０事項を求めた。

　要望書は①学校経営の一層の充実と教育課程の推進および教育条件の整備・改善②教職員の資質の向上を図る研修の促進と内容の充実、強化③意欲を持って職務に専念するための教職員の地位および待遇の改善④教職員の福祉および再雇用や退職後の生活安定の確保⑤国、道の施策として関係諸機関への働きかけ―を柱に構成。

　内容をみると、感染症対策に関連して子どもの健康を守る人的・物的支援の拡充・拡大、緊急時にオンライン授業を行う家庭への通信環境整備の支援を求めた。

　人的体制の整備では、新年度開始時の加配・期限付教諭の確保や産休・病休等に伴う臨時的任用教員の確実な配置、副校長等の新たな配置や主幹教諭の配置増を要望。

　ＩＣＴ環境の整備に向けては、全市町村における校務支援システム導入の推進、全教職員への指導者用端末の整備、デジタル教科書の整備などを盛り込んだ。

　学校における働き方改革の一層の推進を図るため、部活動改革の推進や支援人材の拡充と採用の地域格差の解消などを要望した。

　生徒指導関連では、スクールカウンセラー等の配置拡充、教育相談体制の充実、人間尊重の教育を推進する施策や研修の充実を挙げている。

　このほか、小学校高学年における教科担任制や専科指導の正規教員の加配や小規模校における定数改善、高校・大学との連携による教員志望者の人材確保・育成を求めた。

　道教委は今後、内容を十分に検討した上で回答するとしている。

(関係団体 2022-05-16付)