檜山局 「学び合い」プロジェクト 興味引き出す授業とは 初任段階教員らに授業例示す(道・道教委 2022-05-30付)
講師を務める厚沢部中の吉澤教諭
【函館発】檜山教育局は26日、第2回オール檜山「学び合い」プロジェクトを実施した。厚沢部町立厚沢部中学校の吉澤拓也教諭が「日常の授業づくり」などをテーマに、自身が心がけていた経験を振り返りながら解説。管内小・中学校の初任段階教員ら約20人に、児童生徒の興味を引き出す工夫した授業例を紹介した。
今回のテーマは「授業づくり」。経験年数が5年未満程度の初任段階教員や期限付教諭を参加対象に企画した。
講師は厚沢部中で数学を指導する吉澤教諭。①日常の授業づくり②1人1台端末の効果的な活用について―の2点を主題に、子どもの興味を引き出す工夫した指導方法を紹介した。
①では、自身が初任段階教員の際に取り組んでいた活動を紹介。1単位ごとに略案を作成することで授業の見通しを確認できる効果があり、略案データの積み重ねで年間指導計画と同様の役割として活用できる利点を挙げた。
現在、数学科教諭として意識していることについては、授業で扱った作図を取り入れた問題を「宝探しゲーム」と題して作成した授業例を発表。「生徒に数学を感じさせない工夫した授業づくりで興味を引き出している」とした上で「数学は生徒によって学習に差が出てくる教科。教科書にはない難しい問題を準備したり、入試問題を抜粋したりして、得意な子の学力も引き出す授業も大切」と述べた。
また「授業づくりの構想を練ったり、授業準備に時間を費やせたりしたのは初任段階教諭時代が一番多かったと感じている。こうした経験が自分を助けることにもつながっている」と振り返った。
②では、自校の教員が実施している各教科の特色ある授業について解説した。総合的な学習の時間の授業では、修学旅行先の盛岡市で実施した活動内容を、生徒に簡単なテレビ番組として作成させる協働的な学習の様子をビデオで紹介。美術科では生徒が描きたい風景をタブレット端末で撮影し、デッサンさせていることも示した。「生徒からは“モノクロの加工フィルターなどで陰影の表現を学習できる”といった声も上がっている」と話した。
講座後、参加者からは「初任段階教員時、生徒との距離感についてどのようなアドバイスをもらい、実践していたか教えてほしい」といった初任段階教員ならではの質問も多く挙がった。
(道・道教委 2022-05-30付)
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