鹿部町教委 しかべ学び場始動 個々に合うスタイルを 自学自習定着へ教材等持込み(市町村 2022-06-03付)
タブレット端末を活用し、自学自習に励む児童
【函館発】鹿部町教委は自学自習の定着化に向けた学習支援事業「しかべ学び場」を5月下旬から開設している。児童生徒が学習したい教材を持ち込み、自分に合った学習スタイルの習得を図る場所としてスタート。元中学校教員で地域おこし協力隊の2人が学習支援員を務め、児童生徒の学習を見守っている。子どもたちは町教委が整備した家庭用のタブレット端末を持ち込んで学習するなど、町の教育環境を最大限に活用した学習スタイルを主体的に構築している。
町教委は全国学力・学習状況調査において、児童生徒の家庭学習習慣が定着していない実態を踏まえ、自学自習をコンセプトとした環境の提供を決定した。
対象は小学5年生から中学3年生で、放課後、午後4時以降の90分間、公民館で開講している。教科は児童生徒が苦手傾向にある算数・数学のほか、町が力を入れている英語の2教科で、学年ごとに平日週1回学習できる。
「学び場」は一斉指導を行う学習塾の形態とは異なり、児童生徒が教科書や問題集を各自持ち込み、学習したい分野を計画立てて勉強する。
元中学校教員で地域おこし協力隊員2人が学習支援員として児童生徒が分からない問題について時折指導を行うが、各学年によって支援方法を変えている。
例えば、小学校の英語。支援員によると「小学生は自分が何をどのように勉強すれば良いか分からない子も多い」という。31日に実施した小学5年生の英語学習では、発音やアクセントを中心とした一斉指導を冒頭に実施。英語では教科書以外の補助教材がないため、町教委が学習用教材を別途支援。学校での復習を中心とした自学自習の活用を促している。
児童は町教委が家庭用に貸与しているタブレット端末も持ち込み、発音の練習にも取り組んでいる。アルファベットの正しい書き方や発音方法について学んだ児童は「アルファベットを書く学校の宿題を友達に見せたら、上手だねと褒められた。家でもタブレット端末を使って発音の練習を少しずつ頑張っている」と笑顔で話す。
町教委の支援を最大限に活用し、書くことと話すことを念頭に置いた学習方法の定着化が徐々に図られている。取組を見守った岩井祐巳指導主事と佐々木亮介係長は「子どもたちが学習以外の場面でも自分で計画を立てられるようになり、新時代に対応した教育環境が提供できればうれしい」と期待を寄せている。
(市町村 2022-06-03付)
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