3年度学校保健統計 本道分 児童の視力低化顕著に 肥満傾向全年齢で平均超
(道・道教委 2022-07-14付)

トップ表
肥満傾向の児童生徒の出現率(クリックすると拡大されます)

 道は3年度学校保健統計調査の速報値を公表した。裸眼視力1・0未満の小学生の割合は43・3%と全国平均の36・9%を上回り、年齢が進むにつれ上昇している。本道における肥満傾向児の出現率は2年度に続き全ての年齢で全国平均を上回った。

 調査は学校における幼児、児童生徒の発育および健康の状態を明らかにすることを目的に文部科学省が毎年度実施しているもの。

 3年度は前年度と同様、新型コロナウイルス感染症の影響で健康診断の実施期間が4~6月から当該年度末までに変更となった。このため過去の数値との単純比較はできないとしている。

 本道調査は幼小中高合わせて209校で実施。発育状態調査は年齢男女別に抽出された1万7661人、健康状態調査は8万2591人を対象に行った。

 結果をみると、身長の平均値は男子が15歳を除く全年齢で全国平均以上。女子は7・9・11・12・14~16歳で全国平均を上回った。

 体重は男女ともに5歳を除く全ての年齢で全国平均を超えた。男女を比較すると男子が11歳を除く全ての年齢で女子を上回っている。

 虫歯のある割合は幼稚園が32・0%、小学校が47・4%、中学校が43・6%、高校が52・1%。全ての年齢で全国平均を上回り、特に17歳は55・8%(全国平均44・5%)と最も高かった。

 裸眼視力の状況は小学生のみ公表。1・0未満の割合は6歳の30・9%(同23・0%)に始まり11歳は58・5%(同50・0%)と年齢が進むにつれ上昇し、全ての年齢で全国平均以上。小学生全体では43・3%(同36・9%)だった。

 前年度と同様、肥満度20%以上の肥満傾向児の出現率は全ての年齢で全国平均以上。特に男子の10歳、女子の11歳が最も高い。

 道内における肥満傾向児の出現率の高さや視力低下の要因について道教委は、特定は困難としつつも、食や運動などの生活習慣との関連が考えられると指摘。スポーツ庁の3年度調査では「1週間の運動時間が60分以上」の割合が全国平均より低いこと、スマートフォンやパソコンなどの視聴時間は全国と比べて長いことなどから、家庭・地域と連携して生活習慣の改善に取り組むことが重要としている。

(道・道教委 2022-07-14付)

その他の記事( 道・道教委)

道教委 第14回教育委員会議 優れた取組全道に紹介 地学協働アイテムなど報告

道教委第14回教育委員会議  道教委は14日、道庁別館の教育委員会室で第14回教育委員会会議を開催した。浦河高校が安全功労者内閣総理大臣表彰に選ばれた件や、社会教育課が作成する「地学協働推進アイテム」などについて報告・...

(2022-07-19)  全て読む

学校力向上総合実践事業で協議 ICT 日常的試行を 新保理事長が講話 道教委

 道教委は8日、第1回学校力向上に関する総合実践事業全道協議会をオンラインで開催した。ICTを活用した授業改善と業務改善を推進する本年度の事業の方向性を確認したほか、NPO法人ほっかいどう学...

(2022-07-15)  全て読む

道小 校長退職者アンケート 再任用30%、再就職54% 役付再任用希望は12%

 道小学校長会(紺野高裕会長)は、4年度校長退職者の動向等に関するアンケート調査結果をまとめた。勤務の現状は「再任用(29・9%)」「再就職(53・8%)」合わせて8割超。役付再任用の希望は...

(2022-07-15)  全て読む

道教委 元気アップチャレンジ 二重跳びなど2種目新設 オール北海道で運動機会創出

 道教委は、本年度のどさん子元気アップチャレンジとして「短縄跳び全道大会」「長縄跳び全道大会」「なわとびスキルマスター認定」「地域で元気アップ!」の4事業を開始した。短縄跳びでは二重跳びの回...

(2022-07-15)  全て読む

コロナに伴う道内学校臨休 減少から増加に 39校 道教委 7月4~10日

表  道教委は、札幌市を含む道内における公立・私立の学校と幼稚園の臨時休業の状況(7月4~10日)をまとめた。新型コロナウイルス感染症の影響による学級閉鎖・学年閉鎖・学校閉鎖の実施校数は39校。...

(2022-07-14)  全て読む

渡島局 フロンティア人材育成事業 臼尻中など4校が協力校 縄文遺跡体験など探究活動推進

 【函館発】渡島教育局の新規事業「渡島フロンティア人材育成事業」の協力校が決定した。函館市立南茅部小学校、臼尻中学校、尾札部中学校、南茅部高校の4校を指定。各校では縄文文化交流センターや大船...

(2022-07-14)  全て読む

高校配置計画地域別検討協〈胆振東〉 鵡川高 2間口確保を 7年度穂別高募集停止踏まえ

高校配置計画協議会・胆振東学区  【苫小牧発】道教委は8日、第2回公立高校配置計画地域別検討協議会(胆振東学区)を開催した。苫小牧市など1市4町の関係者約30人が参加し、来年度から3ヵ年の計画案について説明を受けた。意見交...

(2022-07-13)  全て読む

道教委 4年度SC(札幌市除く) 7管内で配置率9割超 小4管内、中6管内で100%

表  道教委は、札幌市を除く道内におけるスクールカウンセラー(SC)の4年度配置計画をまとめた。SC活用事業によるSCの配置率は前年度と比べ4・4ポイント増の88%で、7管内で9割以上となる予定...

(2022-07-13)  全て読む

道教委 4年度SSW活用事業 名寄、苫前など40市町に 前年度同数の計58人配置

 道教委は、スクールソーシャルワーカー(SSW)活用事業の4年度配置状況をまとめた。委託市町村数は新規の名寄市、苫前町を含む40市町となった。配置予定延べ人数は前年度と同数の58人となってい...

(2022-07-12)  全て読む

道教委 第1回学校保健審議会 マスク不要 周知徹底を 新型コロナ等について協議

道教委第1回学校保健審議会  道教委は8日、道庁別館で本年度第1回学校保健審議会を開き、健康教育の充実に向けた取組と新型コロナウイルス感染症対策について審議した。子どもの視力低下や虫歯、新型コロナへの対応などについて意...

(2022-07-12)  全て読む