授業改善推進へ全道研 個別最適、協働的学びを シンポジウムで協議 道教委
(道・道教委 2022-07-19付)

授業改善推進チーム全道研修会
附属函館中の黒田副校長ら3人が発表

 道教委は13日、札幌市内の道第2水産ビルで学力向上推進事業授業改善推進チーム全道研修会を開催した。シンポジウムでは国立教育政策研究所の学力調査官を務めた道教育大学附属函館中学校の黒田諭副校長ら3人が授業改善のポイントを解説。記述する力の向上が課題として挙がり、個別最適な学びと協働的な学びを一体的かつ丁寧に行う必要性を指摘した。

 研修会は、求められる授業改善について理解を深め、イメージを共有化することで今後の取組を明確化することがねらい。

 授業改善推進教員や教育局の指導主事ら86人が参加した。

 シンポジウム「今、求められる授業改善」では、道教育大附属函館中の黒田副校長、岩手大学教育学部の佐藤寿仁准教授、道教育大学旭川校の山中謙司准教授がシンポジストとして参加した。

 黒田副校長は、国語科の問題構成や授業改善のポイント、ICTの活用例を紹介。佐藤准教授は算数・数学の設問をもとに授業改善の具体的視点を示し、教科の見方・考え方を発揮する児童生徒を称揚する指導の大切さを説いた。

 山中准教授は、身に付けさせたい力を明確にした理科の授業づくりや言語活動の充実について説明。子どもたちの主体的な学びを進める振り返りの充実を求めた。

 質疑応答では参加者から道内児童生徒の記述する力の低さが課題として上がり、シンポジストが意見。国語では論理を構成する力、算数・数学では文脈を理解する力に課題があるとし、山中准教授は「観察・実験を中核とした問題解決」「子ども主体の問題解決」の2点の重要性を指摘した。

 黒田副校長は、個別最適な学びと協働的な学びを一体的に取り扱うことが必要とし「論理的思考に基づき自分の考えを書き切ること。その中で協働的な学びを取り入れることで学びが広がる」と意見した。

 つぎに演習・協議を実施。各推進教員が持参した資料をもとに4年度学力調査問題を踏まえた授業実践を交流した。

(道・道教委 2022-07-19付)

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