道内外関係者がT―base視察 元中教審委員・堀田教授が来道 教育観の転換が必要 特別講義や元紺谷校長と対談(道・道教委 2022-07-19付)
堀田教授は、学ぶ力を高める指導技術の重要性を指摘
東北大学大学院情報科学研究科の堀田龍也教授ら一行は6日、有朋高校(元紺谷尊広校長)を訪れ、T―baseの遠隔授業を視察した。特別講義では堀田教授が「未来へ描く遠隔授業のこれから in Hokkaido」と題して講義。元紺谷校長とのトークセッションでは遠隔教育の将来について協議し、情報活用能力の育成に向けて教員の教育観を転換する必要性を確認した。
堀田教授は教育再生実行会議や中教審委員などを歴任。元紺谷校長は現在、5年度から開始となる次期教育基本計画の策定に向けた中教審部会の臨時委員を務めている。
この日、堀田教授のほか、文部科学省総合教育政策局政策課の川村匠教育企画調査官、道教委関係各課の課長補佐、NPO法人ほっかいどう学推進フォーラムの新保元康理事長ら計15人が同校を訪問した。
はじめに数学や地学など全国的にも最先端を誇るT―baseにおける遠隔授業の様子を参観。このうち書道の授業では土佐弥教諭が実物投影機やグーグルジャムボードを活用して指導した。完成した書道の写真を撮影・配信する授業の様子に参観者は興味深そうに見入った。
続いて堀田教授が「未来へ描く遠隔授業のこれから in Hokkaido」と題して講義した。今後初等中等教育においても遠隔授業の実践が一層重要になるとし、一流の教員が遠隔で授業を教える時代が到来すると予測。AI等の進展に伴い高度な判断力や意思決定が求められることから、今後求められていく能力として問題発見力、予測力、情報収集力などを挙げ、「子どもたちの学び続ける力や学び方を称揚する指導技術が必要になる」と説いた。
つぎに堀田教授と元紺谷校長によるトークセッションを実施した。紙・デジタルの教材の在り方についても議題に上がり、堀田教授は「大学では板書のスライド化によって授業は効率化したが、学習は非効率化した。板書は書くスピード、書き方、学び方を一緒に教えており、なくしてはならない」と板書の重要性を指摘した。
今後必須となる子どもたちの情報活用能力を育成するため、校長をはじめとする教員の教育観を転換する必要性を確認。自主的・自律的に学び続けるスキルが今後一層重要になっていくとし、堀田教授は通信制高校や単位制高校における学習への動機づけや自己管理能力の重要性を示した。
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遠隔授業の将来について意見を交わした
(道・道教委 2022-07-19付)
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