中標津農高　草地更新現場を見学　酪農支える建設業知る　重機試乗、ドローン操作も

（学校 2022-09-30付）

生産技術科２年生１５人が参加した

　【釧路発】中標津農業高校（渡辺晃史校長）生産技術科の２年生は１５日、同校が所有するほ場で標津町内の建設企業（株）上田組が実施した草地更新の現場を見学した。生産技術科の２年生１５人が参加。草地更新の一連の作業内容を見学するとともに、建設用重機への試乗、ドローンの操作体験などを通して、地域の基幹産業である酪農業を支える多様な形を体験的に学んだ。

　草地更新は、７月下旬に中標津町と同社が締結した草地更新パートナーシップ協定によるもの。飼料の収穫量などを考慮した上で、７年計画で同校の教育ほ場の草地更新を毎年行っていくこととしている。

　この日、同校が所有する採草地・放牧地などを含め７・３㌶のうち１㌶の草地更新が行われた。作業の様子を授業の一環として、生産技術科の２年生１５人が見学。耕起、砕土、施肥播種などの作業内容を資料と実際の作業の様子から解説を受けた。

　このほか、ＨｉｐｅｒＨＲ（ＧＮＳＳ受信機）によるほ場測量やドローンの操作を体験。ブルドーザーに試乗した岡本秀明さんは「農業重機を見る機会はあっても、建設用重機をここまで間近で見るのは初めて。とても貴重な体験になった」と感想を話した。

　同社の遠藤直人取締役営業部長は「来年以降も草地更新はもとより建設業の魅力を知ってもらえるような機会づくりを継続していきたい」と話した。また「こうした活動を通して一人でも多くの生徒が建設業界の門をたたいてほしい」と期待を寄せた。

　渡辺校長は「机上でしか学べなかった草地更新の作業現場を、生徒が自らの目で見て体験的に学べる貴重な経験」と述べたほか「地域に貢献する、地域を愛する背中を見せてもらうことで、地域や社会の持続可能な発展に貢献できる人材の育成につながるものになる」と同社の取組に深い感謝の意を示した。

(学校 2022-09-30付)