檜山農業スタイル確立へ出前授業　スマート農業理解深め　檜山北高　農機試乗など

（学校 2022-10-03付）

自動操舵トラクターに試乗

　【函館発】檜山北高校（佐藤健校長）は９月２８日、檜山振興局の檜山農業スタイル確立事業に係る出前授業を実施した。２年生１８人が農作業で使用する自動操舵トラクターやオートコンバインの試乗を体験したほか、農薬散布用ドローンの自動飛行を見学。スマート農業への理解を深めるとともに、就農意欲の向上を図った。

　事業は次世代を担う農業人材の育成を目的に、平成２７年から実施しているもの。

　総合学科を設置する同校では、農業・商業・家庭等に関する専門教科を生徒の進路希望に応じて選択することができる。

　当日は「農業」を選択する２年生１８人が参加し、農事組合法人ぴりかファームとヤンマーアグリジャパン（株）今金支店の協力のもと授業を行った。

　自動操舵トラクターとオートコンバインの実演では、檜山農業改良センター檜山北部支所の後藤昌人地域係長が機械のメリットを解説。収穫作業の重複を防ぎ、旋回時間の短縮化につながることを紹介した。

　生徒は担当職員と共に、実際に自動操舵トラクターに試乗。簡単で正確な機能を体感した。

　農業用ドローンの実演では、ヤンマーアグリジャパンの担当者がタブレット端末でドローンを操作。生徒は農薬の代わりに水を散布する様子を見学し、ＩＣＴ技術の有用性などを学んだ。

　生徒の一人、渡部悠里さんは「農業機械に乗車したのは初めて。走行経路に合わせて自動運転を行い、作物の収穫も記録するシステムは素晴らしい」と話し、スマート農業の魅力を実感した。

　檜山振興局産業振興部の土田英樹農務課主幹兼農業経営係長は「出前授業を通して、農業の魅力を伝えるとともに、新規就農者の確保・育成につながれば」と期待を寄せた。

(学校 2022-10-03付)