札幌中央中　全校講演会　努力続ければ夢は叶う　スノーボード・松本氏講話

（札幌市 2022-10-24付）

楽しさを追い求めることの大切さを説いた

　札幌市立中央中学校（秀島起也校長）は１４日、スノーボードハーフパイプ平昌オリンピック日本代表の松本遥奈選手を招き、全校講演会を開催した。全校生徒４５５人は松本氏の講演に耳を傾け、夢を実現させるために努力を積み重ねることの大切さを胸に刻んだ。

　札幌市教委のオリンピック・パラリンピック教育推進事業の一環。五輪の精神やスポーツへの理解を深めるとともに、五輪選手の講演を通して体力増進の知識と意識を高めるもの。

　松本氏は札幌市南区出身のプロスノーボーダー。中学２年時に全日本スノーボード選手権大会で初優勝したことを皮切りに、国内外の大会で活躍。日本女子スノーボード界の第一人者としてプレーを続ける傍ら、後進の育成に向けて講演活動や小中学生らへの技術指導に当たっている。

　演題は「私にとってのスノーボード」。自身の幼少期の映像を上映し、大会で好成績を収めるにつれ「うれしい思いとともに、スノーボードの楽しさをどんどん感じるようになった」と話し、オリンピックに出場する夢を抱いたきっかけなどを紹介した。

　一方で、高校１年次は膝のけがの影響で多くの時間をリハビリに費やしたことを説明。「競技に取り組みたいけれどできない気持ちに悩み、とてもつらかった」と述べ、思春期での葛藤を伝えた。

　その後、国内外の大会での活躍や海外選手と交流を深めたこと、海外遠征時のトラブルなどを経て、夢だった五輪出場にたどり着いたことを説明。「私は夢をかなえるために１４年間かかった。結果は６位だったが、大会を楽しむことができた」と胸を張った。

　現在は、海外のエクストリームスポーツに参戦しながら、スノーボード普及に向けた講演活動や技術指導に努めていることを紹介。「夢に向かって努力を重ねれば必ずかなうことが、私自身の経験として分かったこと」と述べた。生徒たちに「大きな壁に当たることもあるだろう。つらいことも、楽しさを追い求められればきっと成長できると信じている」と激励した。

(札幌市 2022-10-24付)