いじめ対応の羅針盤　道教委が資料集を作成　分析シート等２０ツール収録

（道・道教委 2022-11-07付）

　道教委は、いじめ対応ガイドブック・支援ツール「コンパス」を作成した。いじめの未然防止、早期発見、組織的対応、重大事態対応の各段階において学校が取り組むべき具体的な取組と、チェックリストや分析シートなど全２０の支援ツールを収録。管理職を含む教職員一人ひとりが積極的に同資料を活用し、いじめ問題に取り組むよう求めている。

　同資料は校長を含む教職員一人ひとりがいじめの定義や組織的対応について理解を深めるため、国や先進的な都府県の取組などを参考に作成したもの。教職員個人や校内研修のほか、学校いじめ対策組織、児童生徒・保護者への対応など様々な場面で活用できる。

　①未然防止②早期発見③組織的対応④重大事態への対応―の各段階で学校が取り組む具体的な取組内容と支援ツールを掲載。このうち①では、いじめ問題の取組状況を数値化・レーダーチャート化することで検証・改善に役立てることができる分析シートのほか、各学校で作成するいじめ防止の年間指導計画の例、学校いじめ対策組織の構成例やチェックシートなどを掲載している。

　②では、児童生徒の小さな変化を捉えるためのチェックリストを学校・家庭用に用意したほか、初期段階でいじめの状況を把握するためのアンケートの例や、定期的な個人面談での具体例や留意点を示している。

　③では、いじめの認知から対応方針の決定に至る組織的対応のフロー図、児童生徒の訴えを聴き取る実態把握シートのほか、暴力の有無や精神的な状況などいじめの重大性に応じた対応例を一覧化して示した。さらに、長期化する事態に対応するために被害・加害児童生徒や保護者への対応例を取り上げている。

　④では、重大事態発生時における対応フロー図やチェックシートを掲載し、平時の備えや初期対応、被害者への説明に関する確認事項をまとめている。巻末には関係法令や道の関係条例などを収録している。

(道・道教委 2022-11-07付)