日高局　教員応援プロジェクト研修　日常の課題や悩み共有　中学校・家庭分野対象に初

（道・道教委 2022-11-08付）

管内の教諭がオンラインで参加。写真は日高教育局会場

　【苫小牧発】日高教育局は１０月３１日、中学校技術・家庭科（家庭分野）教員を対象としたオンライン研修会を初開催した。同局が本年度から独自に実施している教員応援プロジェクトの一環として開いたもの。管内の中学校教諭３人が参加し、日ごろの実践における課題や悩みを共有。講師として参加した日高高校の須賀千博教諭を交えてアドバイスを送り合った。

　同局は本年度、若手教員が多いという管内の状況を踏まえ、教員応援プロジェクトを開始。５月には免許外担任の状況を把握するためにアンケート調査を行った。その結果、中学校技術・家庭科で免許外担任が多い状況が分かったため、今回は技術・家庭科を担当する管内の中学校教員を対象に研修を行うことにした。

　今回参加したのは、管内の３中学校の教諭３人。講師として家庭科を専門とする日高高の須賀教諭が参加した。司会は同局教育支援課の髙嶋優美主任指導主事が務めた。

　はじめに、免許外で技術・家庭科を指導している教諭が授業における悩みについて発言。技能の評価方法やコロナ禍における調理実習の進め方についてアドバイスを求めた。須賀教諭は、キャベツの千切り、キュウリの輪切りを時間内にどれだけできるかなど、テスト形式で評価していることを紹介。「調理実習の中だけで見取るのは難しい」とアドバイスした。また、技術・家庭科専門で指導している参加教諭も自身の実践を紹介し、包丁に特化した技能を見取る、写真や動画を撮っておいて見取るなどの方法があることを伝えた。

　また、別の教諭は、コロナ禍で実施できていない保育実習の代替案に困っていることを説明。これに対し、参加教諭から「友人の子に手伝ってもらってズームで読み聞かせをした」「幼児の遊びに取り組ませて何が学べるかを考えさせた」などの実践例が報告された。

　このほか備品の整備状況や、家庭科室の清掃方法などの話題が上がり、全員で状況を共有した。

　最後に須賀教諭と髙嶋主任指導主事があいさつ。須賀教諭は「中学校でしっかり教えられた生徒は、高校の授業でも周りを引っ張ってくれる」と中学校で指導に当たっている教員に感謝し「今後も情報交換させてもらえたら」と述べた。髙嶋主任指導主事は「ネットワークづくりも研修の目的の一つ。互いに相談できるような関係になればいいし、教育局としても積極的に関わっていきたい」と述べ、有意義な研修となったことを感謝した。

(道・道教委 2022-11-08付)