檜山局主管　心の教育推進フォーラム　子の人間性育むヒントに　紙コップでの工作遊び紹介

（道・道教委 2022-11-11付）

檜山局心の教育推進フォーラム

　【函館発】道、道警、道教委で構成する心の教育推進会議は５日、心の教育推進フォーラムｉｎひやま「あなたの知らない遊びの世界」をオンラインで開いた＝写真＝。おもちゃコンサルタントマスターの菊地三奈氏が、紙コップを使用したユニークな工作遊びを紹介。参加者は子どもの心を捉える遊びを通して、豊かな人間性を育むヒントを得た。

　フォーラムは、心の教育の充実を総合的に推進することを目的に、毎年１１月に「北海道心の教育推進キャンペーン強調月間」として実施している法務省人権啓発活動地方委託事業。

　本年度は檜山教育局と根室教育局が主管し、それぞれ特色あるイベントを開催する。

　うち檜山局主管で５日に実施した「あなたの知らない遊びの世界」は、玩具に精通し、バランスの良い遊びを提供できる資格を持つ、おもちゃコンサルタントマスターの菊地氏が講師を務めた。

　菊地氏は、参加した子どもたち１１人とコミュニケーションを取りながら工作を開始。紙コップの底をくり抜き、差し込んだビニール袋に空気を吹き込んでロケットのように飛ばす遊びのほか、紙コップの丸い底や円筒状の構造を生かした時計作りを教えた。

　子どもたちは各家庭でコップを飛ばす距離を競ったり、サインペンでオリジナルの時計をデザインしたりして楽しんだ。完成した思い思いの作品を画面越しに共有し「すごく遠くまで飛んだよ」「余っている紙コップで、時計をたくさん作って、時計屋さんごっこをしたい」と笑顔を見せた。

　体験後は、保護者や教育関係者を交えた座談会を実施。参加者は菊地氏の工作指導について「子どもたちへの声かけが上手で勉強になった」などと感想を話した。

　また、小学校高学年から中学生までの思春期に応じた遊びに関する質問が寄せられた。

　菊地氏は「幼児期から小学校低学年までの子どもは玩具との関わりで楽しむことができる機会が多いが、高学年以降は友達と関わる方が楽しいと感じる傾向がある」と分析。ボードゲームやカードゲームなど大人数で楽しめる遊びのほか、一人遊びが好きな子ども向けとしてパズルゲームを例に挙げた。

　子どもの心を引き付ける遊びと子育ての関連については「工作遊びは材料をたくさん用意して何度も挑戦できるように工夫すると、子どもが飽きても再度取り組むかもしれない。各家庭でコミュニケーションを尊重しながら楽しんで」とアドバイスした。

(道・道教委 2022-11-11付)