4年度私学教育功績者表彰式 伴走者として支援を 受賞5人に小玉副知事(道・道教委 2022-11-11付)
前列左から青木氏、伊藤氏、大嶋氏、山田氏、渡辺氏
道は7日、札幌ガーデンパレスで4年度道社会貢献賞(私学教育功績者)表彰式を行った。山田伸二氏(学校法人野又学園理事、函館大学付属有斗高校長)ら5人に、小玉俊宏副知事が表彰状を授与。長年にわたる本道の私学教育振興に大きく貢献した功績をたたえた。
道社会貢献賞表彰(私学教育功績者)は、昭和33年度から実施。本年度は65回目で受賞者は本年度の5人を含め322人になる。
本年度は、山田氏をはじめ、学校法人富良野光明学園理事長・慈恵ひまわり幼稚園長の青木賢亮氏、学校法人旭星学園理事・旭川理容美容専門学校長の伊藤義浩氏、学校法人文香学園理事・かすみ幼稚園長の大嶋春香氏、学校法人北海道科学大学顧問・北海道科学大学名誉教授の渡辺泰裕氏の5人が栄に浴した。
小玉副知事は式辞で鈴木知事のメッセージを代読し「独自性のある私学教育を進めている」と、長年にわたる功績に謝意を示した。その上で「次世代を担う子どもたちが新たな発想で夢や課題に挑戦できるよう、伴走者として学びを支援する一層の尽力をお願いする」と述べた。
功績紹介のあと、小玉副知事が受賞者に表彰状と副賞を手渡した。
来賓として、道議会文教委員会の吉川隆雅委員長、道教委の青山夕香委員、道私立学校審議会の前田賢治会長が登壇。
3氏は「少子化や新型コロナウイルス感染症によって私学は厳しい状況にあるが、学びの機会を確保し、北海道、私学教育のますますの発展に貢献している」とたたえ一層の活躍を期待した。
受賞代表者としてあいさつに立った渡辺氏は「受賞できたのは、身の回りの多くの方に支えられてきた成果」と感謝し、今後も一層の私学教育の充実に尽くしていく決意を示した。
受賞者の功績概要はつぎのとおり。=敬称略=
▼青木賢亮(富良野光明学園理事長、慈恵ひまわり幼園長)
慈恵ひまわり幼稚園副園長を経て、平成22年から同園園長、29年からは富良野光明学園理事長として、長年にわたり幼児教育の充実と発展に貢献している。
良質な教育の実践に重点を置き、設定保育と自由遊びのバランスを重視し「伸びる時に伸ばす」「子どもと共に作り上げる」「子どもが気付き、考える、伝え合う、多角的な価値観に触れ柔軟な思考のチャンスを作る」を教育目標に、子どもの興味に合わせた環境を用意し、好奇心や遊びが深まる行動を実践するなど、心身が健やかで明るく情緒豊かな子どもを多数輩出している。
また、道私立幼稚園協会理事、道北・中空知支部長、教育研究委員長を歴任し、教員免許状更新講習や教職員に係る研修などを通じて、教職員の資質の向上に努めるなど、本道の私学教育および幼児教育の振興発展に果たした功績は顕著である。
▼伊藤義浩(旭星学園理事、旭川理容美容専門校長)
旭川理容美容専門学校の教諭、教頭を経て、現在は同校校長として、長年にわたり地域の産業や企業が求める優れた職業人を輩出するとともに、職業教育の充実と発展に貢献している。
日本理容美容教育研修センター道地区理容美容教職員研修会代表幹事や、同センター全国理容美容学生技術大会道地区大会実行委員長を務め、理容美容学生の技術の向上とその職業の素晴らしさを普及・啓発する事業として、21年に初めて実施した全国理容美容学生技術大会(理美容甲子園)においては、北海道大会のみならず全国大会に全力を傾注して大会を成功に導いた。
また、専門学校の教育者として、長年にわたり多くの専門的職業人を育成してきた功績のみならず、教育の質の向上や学生のための学習環境の整備に努めるなど、本道の私学教育および専修学校教育の振興発展に果たした功績は顕著である。
▼大嶋春香(文香学園理事、かすみ幼園長)
かすみ幼稚園教諭を経て、4年から文香学園理事およびかすみ幼稚園園長として、長年にわたり幼児教育の充実と発展に貢献している。
「明るい心と丈夫な体」「子どもらしく、のびやかに」「みんなと仲よく、礼儀正しく」「自主性と思いやり」「やりとげる強い意志」を保育目標に、やさしく明るく暖かな心も身体もたくましいいきいきした子ども像を常に保育の中心に置き、子どもの成長の喜びを保護者と共有しながら幼稚園運営を行い、心身が健やかで情緒豊かな子どもを多数送り出している。
また、釧路市私立幼稚園連合会理事および会長、道私立幼稚園協会理事、釧根支部長を歴任するなど幼児教育の研磨を重ね、地域をけん引するなど、本道の私学教育および幼児教育の振興発展に果たした功績は顕著である。
▼山田伸二(野又学園理事、函館大付属有斗高校長)
有斗高で専任講師として勤務後、同校教諭を経て、函館大付属柏稜高で教頭、校長に就任し、現在は野又学園理事および有斗高校長として、長年にわたり高校教育の充実と発展に貢献している。
野又学園の学園訓である3ヵ条“報恩感謝常識涵養実践躬行”を具体的信条として、高度に発達した人材を育成することを目的とした教育活動に、リーダーシップを発揮して積極的に取り組むとともに、有斗高では、全ての学力の基礎となる学習指導、豊かな人間性を育むクラブ指導、社会に適用する人間を育成する生活指導を3本柱とした人間教育を実践し、道内外に有為な人材を社会に送り出している。
また、函館私学振興協議会副会長や北海道私立中学高校協会理事、函館支部長、教育振興部会委員のほか、日本私立中学高校連合会評議員、道教育推進会議特別委員として、北海道の私学教育および高校教育の振興発展に果たした功績は顕著である。
▼渡辺泰裕(道科学大顧問・名誉教授)
道薬科大学で助手を務めたあと、同大学講師、助教授、教授、副学長を経て、24年道薬科大学長に就任、30年からは道科学大学・道科学大学短期大学部学長および道科学大学常務理事として、長年にわたり私学教育の充実と発展に貢献している。
この間一貫して薬学・生化学の教育、研究に努め、地域の課題でもある薬剤師不足の解消に貢献するため多くの薬剤師を輩出する一方、道科学大と道薬科大の円滑な大学統合に尽力するとともに、医薬工連携という新たな教育環境の整備によって道内の医療人材の育成に大きく貢献した。
また、薬剤師養成が6年制教育へ移行する際には、日本薬学会薬学教育改革大学人会議に参画し、薬剤師養成に関わる諸課題解決に主導的に寄与するなど、本道の私学教育および高等教育の振興発展に果たした功績は顕著である。
(道・道教委 2022-11-11付)
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