第3期道スポーツ推進計画素案 総合型クラブ設置100% 9年度までに施策・目標示す
(道・道教委 2022-11-09付)

 道は、5年度から5年間を期間とする第3期道スポーツ推進計画の素案をまとめた。部活動の地域移行に向け、総合型地域スポーツクラブの設置促進を明記。9年度までに全市町村に設置することを目標に据えた。

 素案では「今後5年間に総合的かつ計画的に取り組む施策」を示し、主な施策については目標値を示した。

 施策の基本方針と対応し5つの柱ごとに記述。

 柱1「スポーツ参画人口の拡大とライフステージに応じたスポーツのあるくらしの充実」の(2)「子どもの心身の健全な発達と体力向上のためのスポーツの機会の充実」では「学校での保健体育などを通して、スポーツの様々な効果を“しる”ことの充実に努める」「身近なスポーツへの参加のきっかけとなるスポーツ少年団などの活動強化に努める」「子どもの成長におけるスポーツの重要性について、保護者の理解を促進する」「地域性を生かした雪遊び、スキー、スケートなどのウインタースポーツを奨励する」などとした。

 学校の運動部活動の地域移行に向けては「指導者・運営者や、総合型地域スポーツクラブを含め多種多様な活動の場の確保に努める」とした。目標値は「新体力テストの総合評価がC以上の小学生の割合を80%以上に、中学生の割合を85%に増加」を掲げた。

 (3)「スポーツに親しむ環境の充実」では「総合型地域スポーツクラブの設置促進と質的充実に努めるほか、スポーツ指導者の派遣などにより地域における日常的なスポーツに親しむ機会の充実に努める」「公立学校体育施設をはじめ、既存施設の実態を把握し、有効活用に努める」「公立社会体育施設の老朽化対策や再整備等に関する個別指導計画の策定を促進する」「スポーツ施設のバリアフリー化やユニバーサルデザインの導入等を含め、障がい者を含め誰もが利用しやすい施設の充実を図る」とし「9年度までに全179市町村に総合型地域スポーツクラブを設置する」ことを目標に据えた。3年度の実績はクラブ数は全道で152、設置市町村数は96にとどまっている。

 柱2「北海道ならではの特色を生かしたスポーツによる地域活性化と共生社会の実現」では「地域におけるスポーツコミッションの設立促進や、スポーツに関する計画を策定する市町村の増加、引退選手等スポーツ人材を活用したスポーツ振興促進」などを示し、目標はスポーツコミッションが9年度34、スポーツに関する計画等を策定し取り組む市町村数は全市町村とした。

 また「障がい者スポーツに関する指導者やボランティア等の人材拡充」「障がい者スポーツを行うことができる施設や場の拡大」などを示し、目標値は指導者数を2年度の1036人から9年度は1300人とした。障がい者スポーツを体験したことのある者の割合は、3年度の4・3%から20%へ増加させる。

 柱3「どさんこ選手の国際競技力向上に向けたどさんこ選手の強化と指導力の充実」では「ジュニア期からの冬季オリ・パラ競技について、将来有望なアスリートの発掘・育成を行うとともに、国等が行うアスリート育成パスウェイ(競技開始からトップレベルに至る道筋)等の取組につなげていくよう努める」とした。

 柱4「スポーツの安全・安心の確保とささえる環境づくり」では「学校、スポーツ関係者等と連携し、あらゆる体罰、暴力、虐待等の根絶を図る」「スポーツ事故・スポーツ傷害の防止を図るため、公認スポーツ指導者資格者の普及を図る」「スポーツの暴力等に関する相談窓口の質的充実を図る」とした。

 今後は12月にパブリックコメントを募集。5年2月に計画案を審議会に示し、3月に計画決定する予定。

(道・道教委 2022-11-09付)

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