札幌市　感染症同時流行で試算　１日最大１・１万人発熱　小学生以下２７００人想定

（札幌市 2022-11-14付）

　札幌市は、今冬に新型コロナウイルス感染症と季節性インフルエンザが同時流行した場合、１日に最大約１万１０００人の発熱患者が出るとの試算を明らかにした。このうち小学生以下の子どもは２７００人と想定しており、学級閉鎖など臨時休業のさらなる増加も見込まれる。臨時休業の取り扱いについては、インフルエンザより条件の厳しい新型コロナの基準によって判断するとした。近く各校に通知する。

　１０日の市議会新型コロナウイルス感染症対策調査特別委員会で報告した。

　市の試算は、過去の新型コロナの最多の感染者数（３７５７人）を大きく上回り、初期診療・検査に当たる発熱外来の逼迫が懸念される。

　市は、同時流行に備え、医療機関に発熱外来の対応が手薄になる日曜日や祝日の稼働を要請。小児科での受診の需要拡大も見込まれることから「医師会や小児科医会と協議しながら、最大限の体制確保に努める」としている。

　市教委では、新型コロナに伴う学級閉鎖などの臨時休業措置の基準について「同一学級において、複数の児童生徒等の感染が判明した場合」「感染が確認された者が１人であっても、周囲に未診断の風邪等の症状を有する者が複数いる場合」「感染が広がっている可能性があるとして、教育委員会が必要と判断した場合」と設定。一方、インフルエンザは「同一学級または学年でインフルエンザの症状を受け、欠席者数が在籍者数の２０％に達した場合」としており、目安が異なっている。

　市は同時流行による臨時休業の取り扱いにおける混乱を防ぐため、現時点では、感染症対策としてより条件の厳しい新型コロナの基準によって判断していくとした。近く各校に通知する予定。

(札幌市 2022-11-14付)