札幌太平小「学びを確かめる会」　確かな力の定着目指して　“つなぐ”視点に算数２０授業

（札幌市 2022-11-15付）

自らの考え方を説明し、内容理解を深めた

　札幌市立太平小学校（永井智子校長）は２日、第９回教育実践発表会「学びを確かめる会」を開催した。幼保小中交流研究発表会と銘打ち、太平中学校区の教職員らを招いて算数２０授業を公開。研究のキーワード「つなぐ」のもと、児童たちのより深い学びの実現に迫る授業を展開した。

　同校の研究主題は「確かな力を高める子の育成」。算数を窓口に①子どもと学習内容をつなぐ②子どもと子どもをつなぐ―の２点を研究の視点に設定。問題意識を生み醸成させていくための課題との出合い、必要感を持った対話を生むための教師の関わり方について研鑚を積んできた。

また、太平南小学校や太平中と共に、小中一貫した教育を推進。近隣の保育園、幼稚園を含めた幼保小中が連携し、幼児児童生徒理解の連続性、教職員の連携深化を目指して交流研究発表会として開催した。

　この日は、１～６年生および特別支援学級の算数２０授業を公開した。

　うち５年３組（相澤緋加里教諭、児童数３０人）の「三角形と四角形の面積」は、１６時間扱いの５時間目。これまでに学習した面積の求め方を活用し、三角形の面積の求め方を工夫して考える授業を展開した。

　相澤教諭は冒頭、前時までに学習した平行四辺形の面積の求め方をおさらいした上で「三角形の面積は、どのような形に変えると求められるかな」と問いかけた。

　児童たちは、既習事項の長方形または平行四辺形のいずれかを選択し、マス目に三角形が描かれたシートを活用して面積を求める方法を考察。自らの考えで面積を求めることができるかを友達と交流し、理解を深め合った。

　全体交流では、それぞれの求め方をスクリーンに投影し説明。三角形の一部を移動させたり、長方形や平行四辺形にしてから２で割ったりすることで、三角形の面積が求められることを共有した。

　最後に、新しい三角形を使って適用問題に挑戦。学習の定着を図るとともに、三角形の公式を考える次時につなげた。

　このあと、全体会および学年別の分科会を開催。単元構成や教師の関わり方などについて意見を交わした。

(札幌市 2022-11-15付)