札幌藻岩高　ＭＳＰ全体発表会　持続可能なまち目指して　外来生物など題材を探究

（札幌市 2022-11-29付）

地域との関わりによる学習成果を披露した

　市立札幌藻岩高校（尾﨑茂樹校長）は１８日、南区を題材にした総合的な探究の時間「ＭＳＰ」の全体発表会を開催した。校内の代表選考で選ばれた１３グループがテーマごとに日ごろの学習成果を発表。外来生物の問題や廃棄物の再利用などについて、南区の地域住民との関わりを通して学んだ成果を紹介した。

　同校は、２年生総合的な探究の時間で「ＭＳＰ」を展開。Ｍは藻岩・南区、Ｓは笑顔（Ｓｍｉｌｅ）・持続可能（Ｓｕｓｔａｉｎａｂｌｅ）、Ｐは計画（Ｐｒｏｊｅｃｔ）・人々が集う場所（Ｐｌａｔｆｏｒｍ）の頭文字を示しており、生徒たちができることを自分たちで考え、地域の人々と意見を交わしながら計画を実行するとともに、持続可能な取組やまちづくりに積極的に取り組んでいくことを目指している。

　生徒たちはこれまで、子育て・福祉、観光、自然環境など、自身が興味・関心を抱いたテーマごとに調査。地域課題の解決に向けてフィールドワークを通して探究活動に取り組んだ。

　この日は、校内の代表選考会で選ばれた１３グループが各ブースで発表したあと、投票によって選ばれた上位３グループがステージ上でプレゼンテーションした。

　３グループのテーマは「ウエディング×ロスフラワー」「外来種駆除＆情報発信」「高校生×特産物×農業廃棄物ｗｉｔｈ砥山ふれあい果樹園　かき氷花氷　リスのくるパン工房」。

　ウエディング×ロスフラワーを調査したグループは、使用後に廃棄されてしまうウエディングフラワーを活用し、付加価値を与えて地域の保育所などに寄付する取組を紹介した。

　外来種駆除をテーマにしたグループは、札幌市環境局などと協力し、特定外来生物のウチダザリガニの駆除および食用・肉食動物の餌としての活用、肥料やチョークへの利用などに向けた調査結果を示した。

　農業廃棄物を取り上げたグループは、南区の果樹園で廃棄される果実を地元の店舗と協力して加工し、特産物としてＰＲするとともに販路拡大することを目指した成果を報告した。

(札幌市 2022-11-29付)