札幌伏見小　教育実践発表会　関係付ける力高める授業　道徳　ウミガメ保護題材に

（札幌市 2022-11-28付）

環境保全を考える授業を展開した

　札幌市立伏見小学校（野切卓校長）は１８日、同校で第２４回全道教育実践発表会を開いた。研究主題「意欲的に学ぶ子の育成」のもと、社会や道徳など８授業を公開。うち４年２組の道徳では、北山達大教諭がウミガメの保護に取り組む人々を知る活動を通して、身近な環境保全について考える授業を展開した。

　同校では、研究主題に「意欲的に学ぶ子の育成～関係付ける力を高める学習」を掲げ、時代の変化に合わせながら意欲的に学ぶ子の具体的な姿を全教職員で共有し、日々実践を積み重ねてきた。

　また「自ら“ひと・もの・こと”に関わって、問題を見いだし、解決し続け、自分の生き方や社会に目を向ける子の育成」を目指して研究を推進。そのために、自分と学ぶ対象をつなげたり、学ぶ対象同士をつなげたりする授業、教科の本質を突きながら、教科という枠を越えて学びをつなげていく授業が必要と考え、関係付ける力を高める学習に力を入れてきた。

　この日は、社会、理科、道徳など８授業を公開。うち４年２組道徳「いのちをつなぐ岬」では、北山教諭が環境保全について考える授業を展開した。

　前時までに児童たちは、公園の使い方や資料「このままにしていたら」についての取組を通して、公共の場所で気を付けることや社会の決まりの意義を理解し、守ろうとする実践意欲や態度を高めてきた。

　本時では、ウミガメの産卵の写真や保護に取り組む人々の思いを通して、自然を守るために大切な心について考え、自然やそこに生きる動植物を大切にし、環境保全について関心を持とうとする心情を育てることをねらった。

　はじめに北山教諭は、総合「ＭＯＩＷＡＹＡＭＡタイム」で学習してきた藻岩山の自然を守るために活動している人々の思いや努力などを振り返り、身近な自然を想起させた。

　続いて、ウミガメの保護に取り組む静岡県御前崎市の人々の努力や思いを紹介している資料「いのちをつなぐ岬」を朗読。藻岩山の自然を守る人々の思いを結び付け、自然を守るために大切な心やそこに生きる動植物を大切にするなどの環境保全について考えた。

　その上で北山教諭は「自然を守るために自分たちはどんなことができるか」と発問。児童たちは「藻岩山に落ちているごみを拾いたい」「これからも藻岩山をきれいに利用したい」などと答えた。

　公開授業後には、分科会を開き、より良い授業づくりに向けて意見を交わし合った。

(札幌市 2022-11-28付)