札幌市教委　新採用養護教諭研修　小まめな報告・相談を　家庭・関係機関との連携等

（札幌市 2022-11-25付）

先輩養護教諭から熱心な指導を受けた

　札幌市教委は１７日、ＳＴＶ北２条ビルで新規採用養護教諭研修「校外における研修」第３日を開催した。市立小・中学校の養護教諭らが、養護教諭の仕事や、いろいろな人たちと小まめに関わることの重要性などについて講義。現在の保健教育の課題や個々の事例に対応できる能力を養った。

　新規採用養護教諭を対象に、教育指導上の基礎的・実践的な内容および学校保健に関する専門的な内容について１年間の研修を実施するもの。年間を通して、校内研修１５日、共通研修を含む校外研修８日を受講する。

　共通研修３日目には、新規採用養護教諭４人が参加。講義や演習などに取り組んだ。

　はじめに市教委保健給食課の半澤郁子保健指導担当係長が「保健室経営」について講義した。半澤係長は生徒の健康相談におけるプロセスについて紹介した。

　このあと、北陽小学校の大谷明美養護教諭ともみじ台中学校の小川美和養護教諭が「学校内および家庭・地域の関係機関との連携と学校保健組織活動」について講義・演習した。

　うち大谷養護教諭は「問題に対して全て一人で解決できないこと、分からないことはいろいろな人たちと小まめに関わり合うことで解決することがある」と述べた。小まめな報告や連絡の重要性については、カウンセリングの結果の共有のために、保健室に子どもが来たら、その保護者と校内の管理職に報告することで、自分以外にも子どもの事情を把握している人がいる状況ができるとアドバイスした。

　また、保護者からの問い合わせで自分だけでは対応できないことがあれば学校医に相談すべきことを、歯科検診の実体験を例に話した。歯科検診で泣いて口も開けられないほど怖がる子どもに対してどのように健診すれば良いかについて「子どもに実際の診断器具を持たせ、自分の口に入れさせてみて怖くないことを教えてあげた」「校医に教えてもらったアイデアである」と語り、新規採用養護教諭らに様々な例を交えて伝えた。

　次回は５年１月１０日の開催を予定している。

(札幌市 2022-11-25付)