札幌市　４年度人口動態　２年連続減　１９７万人　少子高齢化で自然減加速

（札幌市 2023-01-25付）

自然増加・社会増加数の推移（各年中）（クリックすると拡大表示されます）

　札幌市は１９日、４年の人口動態を公表した。住民基本台帳に基づく５年１月１日時点の外国人を含む人口は１１５６人減の１９７万１２２５人で、２年連続で減少した。少子高齢化による自然減が加速し、社会増が追いつかない状況となり、人口減少の流れが鮮明になった。

　市内の人口は、戦後右肩上がりで推移。平成２１年以降は、出生数が死亡数を下回る「自然減」を、転入が転出を上回る「社会増」で補ってきたが、令和３年にこの流れが崩れ、日本人のみの人口は前年同期比９０７人減の１９６万６６８人となり、初めて減少に転じた。

　４年も同様の構図で、出生数１万１２５８人に対し、死亡数は２万３４７３人で、自然減は１万２２１５人に。社会増は１万１０５９人でプラスとなったが、全体人口は１１５６人減の１９７万１２２５人となった。昨年と比べてマイナス幅は２４９人拡大した。

　平成２９年以降マイナスが続いていた道外・海外からの転入超過数は、１９２６人増の１３０２人となった。特に、コロナ禍以降、１００人台まで縮小していた海外からの転入超過が、２８８３人の大幅増で２７０３人となった。留学生や技能実習生の増加などに起因している。一方で、道内他地域からの転入超過数は７３人減の９８５１人にとどまり、２年連続で１万人を割り込んだ。

　５歳ごとの年齢層別では全ての世代で転入超過となっており、特に「２０～２４歳」が３１２９人、「１５～１９歳」が１７４６人と、他の世代と比べて突出していることが分かった。一方で、「２５～２９歳」は道外への転出超過が３９９人に上った。

　１０区別の人口は、マンション需要の高い中央区が２７８８人増加した。次いで西区が２１０人、豊平区が１３９人増加。これに対し、１０２０人減の厚別区など７区は減少しており、二極化が顕著になっている。

(札幌市 2023-01-25付)