札幌市　スポーツ推進計画骨子案　運動部にアスリート派遣　学校開放に障がい者競技専用枠

（札幌市 2023-01-26付）

　札幌市スポーツ局は１９日、第２９期第２回スポーツ推進審議会を開き、来年度中の策定を目指す仮称・市スポーツ推進計画の骨子案を示した。現状の課題と傾向を整理し、運動部活動へのアスリート派遣、学校施設開放事業における障がい者スポーツ専用枠の設置などの施策例を挙げた。

　現行計画の計画期間が４年度末で満了することや、国が第３期スポーツ基本計画を示したことを踏まえて策定する。計画期間は５年度からの１０年間。

　基本理念を「スポーツのチカラでまちのミライを切り拓く～ひとも、まちも、次のステージへ」とし、①スポーツを通じて市民が生き生きとくらすまち②ひととひとがスポーツでつながる共生のまち③スポーツによるにぎわいであふれているまち―の３点を目標に掲げた。成果指標には、現行計画にあるスポーツ実施率のほか、強化指定選手に選出されたアスリートの育成数などの項目を新たに加えた。

　市は、市内のスポーツ実施状況の課題や傾向を整理し、多種多様な練習環境の整備や指導者の育成の必要性、障がい者スポーツへの参加機会の不足などを指摘。解決に向けた９つの方針を示し、子どもの体力向上事業の実施や運動部活動へのアスリート派遣、学校施設開放事業における障がい者スポーツ専用枠の設置などの施策例を挙げた。

　また、招致を目指す２０３０冬季オリンピック・パラリンピックとの連動も意識し、機運醸成やレガシー効果の向上など具体的な取組を展開するとした。最終的には計画策定段階の開催決定状況を反映させるとした。

　委員からは「部活動の地域移行に向けて、受け皿の確保など体制整備についても盛り込むべき」「ウインタースポーツの実施に係る経費の助成を手厚くしては」といった意見があった。

　次回の会合は５月ごろを予定している。

(札幌市 2023-01-26付)