釧路町５年度予算案　子のケアラー実態調査　こども基本条例制定など

（市町村 2023-02-27付）

　【釧路発】釧路町は２１日、５年度予算案を発表した。一般会計は前年度当初比９・４％増の１１０億５９００万円。教育関連では新規に仮称・こども基本条例制定事業、子どもの貧困・ヤングケアラーに関する実態調査のほか、別保中学校増改築事業、スポーツコーディネート業務委託事業などの予算を計上した。継続事業では子ども医療費の助成を通院医療費にまで拡充し、完全無料化とする。

　一般会計の予算規模は過去最大。町は重点事業に子育て支援を掲げ、多様な施策を盛り込んだ。うち教育費は１７・２％減の６億９４７９万円。継続事業の別保小学校増改築事業の終了で減額となった。

　主要事業はつぎのとおり。

▼民生費

▽仮称・こども基本条例制定事業（新規）

▽第３期子ども・子育て支援事業計画策定（新規）＝８４３万円―ニーズ調査、こどもの貧困・ヤングケアラーに関する実態把握調査

▽町立保育所ＩＣＴ化（新規）＝９０万円―保育事務の効率化、保護者への情報提供の迅速化

▼衛生費

▽子ども医療費助成（独自助成分）＝３０７５万円―０歳～１８歳までの通院・入院医療費の完全無料化

▽若者ヘルスアップ検診（新規）＝１１２万円―１９～３９歳の町民対象。健康診査を自己負担無料で実施

▼教育費

▽別保中増改築（新規）＝２４３１万円―普通教室等の不足解消。５年度既存施設改修、６年度基本・実施設計、７年度着工

▽就学援助＝２２９８万円―卒業アルバム代、生徒会費、クラブ活動費の支給項目拡充

▽「釧路町大好きっ子」を育てる事業＝４７２万円―ふるさと肯定感の育成、主体的に協働し行動する次世代リーダーの育成

▽スポーツコーディネート業務委託（新規）＝２０２万円―民間ノウハウを活用した人材発掘や事業展開。人材育成や子どもたちのスポーツ環境改善。スポーツによる共生社会の実現

▽せちり図書室開室時間拡大＝６４２万円―読書機会の拡充

(市町村 2023-02-27付)