リーディングＤＸスクール活動本格化　アプリ生かし意見交換　札幌発寒東小で１回目の研修

（札幌市 2023-06-06付）

リーディングＤＸ事業の取組

　文部科学省の新規事業「リーディングＤＸスクール事業」の指定校・札幌市立西陵中学校（新津智哉校長）、発寒小学校（阿部美幸校長）、発寒東小学校（鳥丸俊郎校長）の活動が本格化した。各校でそれぞれ２回研修を実施し、１人１台端末を活用した教育実践の創出・発信を目指す。１日、発寒東小が１回目の研修を行い、グーグルのアプリの機能を生かして授業や校務でどのようなことができるのか意見を出し合った。

　事業は、１人１台端末とクラウド環境を活用した効果的な教育実践を創出・モデル化し、校種を越えて横展開することで、全国全ての学校における教育活動の高度化の実現に資することが目的。

　札幌市では中央小学校と中央中学校で構成する中央中学校区、発寒小、発寒東小、西陵中で構成する西陵中学校区が指定されている。

　うち西陵中校区では、各校でそれぞれ２回研修を実施する計画だ。授業や校務における端末利用に関する事例を創出し、近隣校をはじめ市全体に発信していく考え。

　内容は全校共通。夏ごろまでに行う１回目は、グーグルの各種アプリの活用方法など１人１台端末の活用に関する基礎的な内容を取り扱う。秋、冬ごろに実施する２回目は、デジタル・シティズンシップ教育の在り方について学ぶ内容などを構想している。

　講師は全て、市内を中心に学校ＩＣＴ支援などに取り組むＬｉｎｋ　Ａｉｄ合同会社の伊藤文子代表が担当する。

　発寒東小で行われた研修では、伊藤代表から各アプリの主な機能などについて説明を受けたあと、様々な機能を使って授業や校務でどのようなことができるかをテーマにグループで協議。

　「修学旅行のしおり作りで活用できるのでは」「職員会議や部会などの内容を共同編集でまとめれば、議事録を作成する必要がなくなるかもしれない」など、グーグルジャムボードを活用して様々な意見を出し合った。

　鳥丸校長は「“情報活用能力を高める”という目標に向かいベクトルをそろえて取組を進めている。この取組を通して、情報活用能力が子どもたちの学びの基礎となる資質・能力だという意識をさらに広げていきたい」と期待する。

(札幌市 2023-06-06付)