渡島局　第１回ＥＢＥ協議会　目指す方向性を再確認　校種越えた研修が授業改善に

（道・道教委 2023-06-14付）

渡島局第１回ＥＢＥ協議会

　渡島教育局は８日、道教委のエビデンスに基づく資質・能力育成事業のもと、第１回ＥＢＥ協議会をオンラインで開催した。管内の公立小・中学校、義務教育学校、高校の管理職ら約１３０人が参加。エビデンスに基づく授業改善に取り組む学校の実践発表や授業改善の方向性に関する協議を通して、自校が目指す取組の方向性を再確認した。

　各管内で年３回の実施を予定しているＥＢＥ協議会は、小中高１２年間を一体的に捉えた児童生徒の学力や学習状況等の分析結果を踏まえ、組織的な授業改善や学力向上に向けた校内体制の整備に関する説明・協議を行うもの。児童生徒に必要な資質・能力の育成を目指すことを目的としている。

　第１回会議では、道や管内の学力向上に向けた方向性を共有した。深見亘教育支援課長は、エビデンスに基づく学力向上の取組の必要性を強調し、全国学力・学習状況調査の平均正答率と学校質問紙調査のクロス分析などのデータを提示。授業改善の取組と小中連携の取組の両方を「よく行った」と回答した学校は平均正答率が高い傾向にあるデータを示し、校種を越えた校内研修の実施などを取組例として挙げた。

　講話では五十嵐義幸義務教育指導監が「学力向上に向けた組織体制と管理職のリーダーシップの在り方」と題し、学校経営の変遷を振り返るとともに、今後求められる組織的マネジメントの方向性を解説した。

　また、エビデンスに基づき児童生徒に必要な資質・能力の向上に向けた取組を行っている実践として、函館市立赤川小学校、北斗市立浜分中学校、長万部高校、松前高校の４校が発表。

　全国学力・学習状況調査結果に基づく読解力向上に向けた教育活動や指導と評価の一体化に向けた授業改善、中学校での学びの成果や課題を踏まえた授業改善など、学校の実態に応じた効果的な取組事例などを示した。

　協議では、渡島局が本年度独自で作成した小・中学校の授業改善の取組共有シート「学力向上Sign　post」を活用し、参加者はブレイクアウトルームに分かれて授業改善や体制整備について意見を交換した。

(道・道教委 2023-06-14付)