帯広広陽小など3校 学校力向上地域協 自走する集団の構築を ICT活用や働き方改革へ(道・道教委 2023-06-14付)
【帯広発】道教委の学校力向上に関する総合実践事業の地域指定を受けている帯広市立広陽小学校、啓西小学校、西陵中学校の3校は7日、広陽小で本年度第1回地域協議会を開いた。役職や校務分掌などによって6部会に分かれ、効果的なICT活用や働き方改革につなげる本年度の取組の具体を話し合った。
平成24年度から実施している同事業は、管理職のリーダーシップのもと、全教職員が一つのチームとなって包括的に学校改善を推進し、実践の成果を普及・啓発することで、本道の小・中学校の学校力向上を図るもの。本年度から学校事務の共同実施による学校間の連携を新たに位置付け、事務職員がより主体的・積極的に校務運営に参加するよう推進している。
令和3年度から地域指定を受けている帯広市では、広陽小を中核校に、啓西小、西陵中が指定校に採択されている。
この日、十勝教育局の舘田真義務教育指導監、瀬越義範教育支援課長が指導助言のため出席。3校から校長および教頭、各校務分掌に当たる教職員らが参加した。
はじめに、広陽小の野田淳校長が前年度までの取組を振り返り、本年度の目標に「ICTを活用した教育の充実」「道アクション・プラン第2期を踏まえた働き方改革の実施」の2点を掲げた。
続いて、校長、教頭・主幹教諭、教務部、研究部、生徒指導部、事務職員の6部会に分かれ、目標達成に向けた取組の具体を話し合った。
校長部会は、他部会と連携しながらICTを活用した教材整理を行い、市のクラウドと連結することで全市的な活用につなげる案を提示。ICT活用および働き方改革の学校差を縮めるねらいがある。
生徒指導部会は、児童生徒の自己有用感の向上に向けて「あいさつ」に着目。中学校のあいさつ運動等の様子を動画に収め、小学校で視聴することで中学校への憧れやあいさつの改善などにつなげる考え。また、中学生に倣ってあいさつする小学生の様子を撮影し、中学校で視聴することで行動の振り返りなどにつなげる。
本年度新たに加わった事務部会では、学校間の情報共有を重要視し、7月の第2回地域協議会までに交流場面を設定して、課題の洗い出しや取組の具体化を進める。
舘田義務教育指導監は根拠に基づいて議論している各部会をたたえ、「課題を自分事として捉えることが大切」「自走する集団を構築することで、おのずと学校力が向上するのでは」と今後の取組に期待を寄せた。
瀬越教育支援課長は「今の子どもたちが社会に出る将来を見据えている様子がうかがえた」と参加者の分析力を称賛し「子どもと教職員の各目線で、目標と計画を組み立てることが重要」と助言した。
(道・道教委 2023-06-14付)
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