架け橋プログラム 開発に着手 佐呂間町がモデル地域に 6年度試行へ 7月に初会合
(道・道教委 2023-06-15付)

 【網走発】佐呂間町教委は本年度、文部科学省の「幼保小の架け橋プログラムに関する調査研究事業」の委託先である道教委からモデル地域としての指定を受けた。事業期間は5、6年度の2年間。5歳から小学1年生までの「架け橋期のプログラム」の開発に取り組み、6年度からの試行導入を目指し準備を進める。7月10日に初の会議を開き、取組を本格的にスタートさせる。

 同事業は、幼保小の接続期における教育の質的向上を図るため、モデル地域における検証等を通じて「幼保小の架け橋プログラム」の開発・実践に取り組むもの。事業を受託した道教委が重点的に取り組むモデル地域を指定し、幼保小の接続に関する事例を蓄積することで「わがまち版プログラム」の策定を目指す予定だ。

 佐呂間町はえりも町に続く道内2ヵ所目の指定。事業推進に当たり佐呂間町教委はことし4月に保小連携コーディネーターを配置しており、幼保小接続の観点から地域における保育所と小学校の現状把握を進めている。

 会議には域内の小学校や幼児教育施設の管理職のほか、千葉大学の天笠茂名誉教授などの有識者もメンバーに加えることを計画している。

 7月10日に開催を予定している第1回会議では文部科学省初等中等教育局の藤岡謙一幼児教育課長が幼保小接続の意義や重要性などについて説明する。

 9月と11月には保育園と小学校の教員のほかPTA、児童福祉施設の職員らが参加するワーキンググループの開催を予定。その後、12月に第2回会議、6年1月に合同会議を開催し、6年3月までに中間まとめを行う予定だ。

 保小コーディネーターを務める菅原正弘氏は「保育所・小学校の間で互いに知らないこと、生かせることが多くある。まずは互いに知り合いつながることがことしのテーマ」と展望を示す。

 谷川敦教育長は「0~18歳までの教育全体を考える上で幼児教育が与える影響は大きい。小中連携や部活動の地域移行など、他の課題との関連も意識しながら幼保小の接続に取り組んでいきたい」と意気込みを語る。

(道・道教委 2023-06-15付)

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