地域スポーツ環境を再構築　余市、鷹栖、比布で実証　人材確保も見据え広域連携

（国 2023-07-14付）

　スポーツ庁の「地域スポーツ連携・協働再構築推進プロジェクト」の５年度委託先として道教委が２年連続で採択された。４年度に事業を実施した鷹栖町、比布町をはじめ、新規の余市町を加えた３町で事業を展開。部活動の地域移行に伴う指導人材の確保も見据えた広域連携体制の構築を図り、全ての子どもたちの多様なスポーツ環境整備に向けた実証事業に取り組む。

　同事業は、行政、学校、スポーツ関係団体、民間企業などの関係者による連携体制・組織を構築・創設し、地域住民のスポーツ参加を促進する環境整備の充実に取り組むもので、４年度から開始。委託先の自治体は①既存スポーツ関係団体の強みを生かしたスポーツ活動の展開②公共施設を活用したスポーツ環境の創出③多様な住民のニーズに対応できる指導者の発掘・創出④スポーツを通じた共生社会の実現―に取り組む。

　４年度は名寄市、鷹栖町、比布町の上川３市町が実証自治体として指定され、休日の部活動の地域移行に向けた指導者不足の課題解決を図るため、スポーツ人材、プロスポーツチーム、競技団体等との連携や民間資源の活用に関する実証を行った。

　子どもたちを対象とする運動・スポーツ体験イベントは計８回開催。バレーボールやバドミントンなどの球技のほか、ドイツ発祥の球技であるバルシューレや、運動能力を測定するＮチャレンジなど、楽しみながら参加できる多様なスポーツの体験機会を子どもたちに提供した。

　スポーツ指導者の発掘や民間事業者との連携を把握するアンケート調査も実施し、指導者が希望する平均謝礼額や、民間事業者の協力条件も把握した。

　５年度は余市町、鷹栖町、比布町の３町で広域連携体制を構築。子どもたちの多様なスポーツ環境の整備を目指す実証に取り組む。

　今後、具体的な取組内容や実施スケジュールを定める事業計画を決定した上で取組を開始する予定だ。

(国 2023-07-14付)