さっぽろ読書・図書館プラン　利用分析し取組検討　電子利用促進へ６研究校

（札幌市 2023-09-19付）

　札幌市中央図書館は、さっぽろ読書・図書館プラン２０２２における４年度の進捗状況をまとめた。小・中学校における電子図書館の利用促進に向け、モデル研究校６校を指定してＩＤとパスワードを付与する取組などを行った。本年度は、モデル研究校の利用状況等について分析し、今後の取組について検討する考えだ。

　市は４年度、市図書館ビジョンと市子どもの読書活動推進計画を統合した「さっぽろ読書・図書館プラン２０２２」を策定。基本理念「市民の生涯にわたる学びや創造的な活動を支える」のもと、さらなる図書館サービスの向上に向けた取組を進めている。

　１１日に開かれた第９期図書館協議会第３回会議で、初年度の取組について報告した。

　基本方針１「市民の誰もが文字・活字文化に親しむ基盤の整備や読書を楽しむ機会の充実を図る」の重点「新たな読書機会の創出」では、取組の一つに電子書籍サービスの推進を掲げている。

　４年度は、伏見小学校、八軒小学校、発寒南小学校、新川西中学校、澄川中学校、手稲西中学校の６校をモデル研究校に指定し、電子図書館のＩＤとパスワードを児童生徒に付与。朝読書などで活用してもらう取組を行った。

　本年度は、モデル研究校の利用状況などを分析して成果と課題を洗い出し、今後の取組について検討するとしている。

　基本方針２「子どもの読書環境の充実と読書活動の支援」の重点「子どもが読書に関心を持てる働きかけ」では、進路に関する講話を踏まえ、図書館資料を活用して進路探究に取り組む「小中学生向けキャリア教育事業」を３校で実施するなどの取組を推進した。

　このほか、今回から地区図書館９館の特色ある取組を紹介。

　山の手図書館では、児童書エリアを職員のＤＩＹによって改装し、新エリア「ＫＯＫＯＲＯ」としてリニューアルした。近隣の琴似中学校の協力を受け、エリアの一角に生徒が幼い頃に読んだ思い出の本などを紹介するコーナーを設けた。

(札幌市 2023-09-19付)