札幌市　ユニバーサル実現へ　推進本部を立ち上げ　６年度中に条例制定目指す

（札幌市 2023-09-15付）

札幌市ユニバーサル推進本部

　札幌市は、第２次まちづくり戦略ビジョンで掲げる「ユニバーサル（共生）」の実現に向けてユニバーサル推進本部を立ち上げた。５年度中に仮称・ユニバーサル展開プログラムの策定、６年度中に仮称・共生社会推進条例の制定を目指す。１１日、市役所本庁舎で初会合を開き、今後の方向性や各部局の取組を確認した。

　市は、昨年１０月に策定したまちづくり戦略ビジョン（ビジョン編）で、まちづくりの重要概念の一つに「ユニバーサル（共生）」を掲げ「誰もがその個性や能力を認め合い、多様性が強みとなる社会の実現」を目指すこととしている。

　本年度中に策定予定の戦略編では、分野横断的に取り組む施策として「ユニバーサル（共生）プロジェクト」を設定する予定。教育関係では、学校施設のバリアフリー改修の推進、子どもの多様性を尊重した学びの実践などに取り組んでいく方針を示している。

　これらを全庁的に推進していくため、秋元克広市長を本部長とするユニバーサル推進本部を設置。仮称・ユニバーサル展開プログラムの策定、仮称・共生社会推進条例の制定を目指し検討していく。

　ユニバーサル展開プログラムは、ユニバーサル（共生）プロジェクトに掲げる施策を早期かつ確実に遂行するために策定するもの。プロジェクトの施策ごとのロードマップやそれにひも付く個別事業をまとめるほか、官民連携の考え方などを記載する案を示した。

　共生社会推進条例では、基本理念等のほか、共生社会の実現に向けた施策を総合的かつ計画的に推進する旨を定め、市民・事業者・行政が一体となって共生社会の実現を目指すものとする考え。市民ワークショップやパブリックコメントなどを経て６年度中の制定を目指す。

　会議ではこのほか、各部局がユニバーサルに関わる施策や取組について情報提供。市教委は「人間尊重の教育」推進事業について報告した。

(札幌市 2023-09-15付)